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「福祉の先進県」に生きて

2004/3/4 猪走、30代

 一応タイトルは付けたが、はっきり言って「雑文」であるのでご容赦願いたい。
 さて「さざ波通信」のアップ及び私の質問について多くの投稿が寄せられた事に感謝いたします。特に「さざ波通信」は総選挙を挟んで3ヶ月もアップしなかったので、サイト消滅の危機さえ感じていた。
 全障連と全障研の事だが、現実の行動は別に置いて、もともとの理念を比べるなら、全障連の方が正しいのではないかと思う。全障研は「障害者問題研究会」の名称が示す通り、障害者本人よりも、教員・福祉職員・家族が主体の様に感じられる。
 同様の事は全家連(全国精神障害者家族会連合会)にも言える。全家連は、精神障害者の保護者で、お金を払う「家族」が主体であり、障害者本人は医療や福祉の「対象者」でしかないと主張する。全家連が作った全精連(全国精神障害者団体連合会)も同様な主張になる。
 障害者教育についても全障連の「区別こそが最大の差別である」との主張は傾聴に値する。一方、全障研グループは一律の統合教育には否定的である。それは「赤旗電話相談」でも見る事が出来る。
 分離教育の行き着く先は、「重い障害者」なら作業所、「軽い障害者」なら「特例子会社」であろうか。特例子会社とは親会社が出資して「障害者ばかり雇う会社」を作ったら、グループとして障害者雇用比率を算定し、一定の割合を超えたら、親会社も罰金を払わずに済む制度である。(「障害者雇用のシステムを整えるより罰金を払った方が安上がり」と考える会社も多い。)確かに障害者雇用にはつながるが、①会社が違うため、親会社との賃金格差を取り上げることが出来ない。②「障害者ばかりの会社」で働き「障害者ばかりの寮」で生活する事は「障害者が地域で普通に生活する」事に反する。などの問題を抱えている。
 私の県(都道府かもしれない)は「福祉の先進県」と言われて、特例子会社も非常に多いのである。しかし街で障害者を見かけない。
 我々「健常者」が障害者と接するのは、マスコミを通じてである。その時の論調に「障害者だってこんなに頑張っているのだから、我々『健常者』はもっと頑張らなくてはならない。」と言ったものを感じるのは私のひがみであろうか?
 障害者問題についてはどの党も体系だったものを持っていない。共産党が比較的まともなのかもしれない。これからも、もっと勉強していきたい。