時間がありませんので、簡単に。
大歩危さん、私はほんと、これ以上、あなたと語ることをやめます。あなたは、人の言うことを理解しようなどとはおもっていません。ここまで、長いこと、このさざ波でお付き合いしてきて、これほどに、意思疎通のできにくい方も、珍しく思います。
一つ聞きたいことは、あなたは、現在ファルージャでの無残な映像を一度でもご覧になりましたか。先の「イラク戦争、市民の被害」も、ご覧になりましたか(これで、3度目)。
ごらんになって、どう、思いましたか。酷いと思いましたか。それとも、一週間に1000人死のうが、赤ちゃんや子どもの死体が積み重ねられようが、イラク人だから、仕方がないとおもいましたか。彼等は、フセインをやっつけてもらったのだから、米国には最大の感謝するべきであって、米軍のやることに、全て従うのが当然なのですか。また、そうした米軍に武器を調達し、ファルージャでの虐殺に加担する米兵を空輸するのも、同盟国として立派なことなのですか。
あなたが、唯一口にされるのは「フセインをたおした功績」ですが、これを口にしているのは、米国と米国に追従する日本政府のみですよ。しかも、米国が先に戦争を始めた口実は「大量破壊兵器」でした。大量破壊兵器が「テロリスト」の手に渡るからと、なぜか「査察を打ち切って」イラクを攻撃しました。公表されているだけでも、1万人以上のイラク民衆が殺されました。劣化ウラン弾もばら撒かれました(この被害は今井君たちが活動せざるをえないように、政府は隠蔽に必死です。奇形児写真集をご覧なさい)。
フセインが倒れて、イラク人が「喜んだ」ように、言われますが、何時の世でも、「背に腹は変えられない」と、媚びる人間は居ます。爆弾落とされた日本で、米兵に取りすがるオンナもいれば、ガムをねだるため、お愛想をふりまくこどももいました。
あなた方は、私を「北朝鮮擁護」だの「フセイン擁護」だので、切り捨てますが、私は最初からいずれも、自発的に擁護しているわけではなく、一方的な彼等に対するバッシングに異をとなえ、対バッシング論を唱えただけなのです。今までの原稿を冷静に振り返ってください。
理由は、二つ。
いずれのバッシングも、米国の戦争構造下の戦略であると理解していたからです。私のこの憂いは現実になり、イラク戦争はフセインバッシングの下、現実に実行されました。ここで、フセインをバッシングした人は、大なり小なり、戦争に加担したことになります。そして、ここを去ったかたも、大歩危氏も、今でもこのことを認めたくなくて、イラク戦争も、イラク占領も、自衛隊出兵も肯定します。ボタンの掛け違いは最後まで続きます。
北朝鮮の金正日氏も、たたかれたたかれ、さらにとんでもない国になり、テロ国家は危ないと、有事法案が決まり、拉致帰国者は返せないとめおき、戦争国家の駒にされています。
現実のフセインがその国情の下、どうであれ、戦争をしかける側の意図を見抜いたとき、「何をいわねばならないか」日本として、同盟国の日本としてどうあるべきか、理性的の判断するのが、人間ではないでしょうか。優先するべき言葉があるはずです。バランスを考えなければならないのではないかと思います。
因みに、フセインは、教育・医療・福祉的なそうした一切は無料であったようで、ですから、あれほど敵対していた米国の英語も、一貫して教育に取り入れていたようですね。戦時下、自国語を強要したり、外国語を禁じたりするようなどこかの国とは大違いです。
とにかく、今までの「テロ」は大量破壊兵器で行ったものは一切なく、生物兵器も使用していません。使用したのは、一本のナイフと自爆するからだです。このことから見ても、米国ブッシュは、まさに、「テロリスト」を作り、「テロリスト」を殺すための大量破壊兵器を増産し、自国の軍需産業を維持し続けているというわけです。
大量破壊兵器を使うのは、もちろん、米国の同盟国・暗殺国家です。
北朝鮮も、私は、特別知識があるわけでもなく、また、ないからといって、ものの見方にさほど、支障をきたすわけでもありません。バッシング派の皆さんの主張が、あまりに、お粗末なレベルですから、対抗するのに、それ以上のものは不要でした。
ともかく、これまでと同じように、ウソから始まった米国の汚い戦争が延々と続けられ、これほどの蛮行が明るみに出たというのに、また、このたびは人質事件で、イラクの人たちの見識の高さと人間性が明らかになったというのに、まだ、「見猿、聞か猿」で通す大歩危氏に私は、「あなたは、それでも人間なのか」と問わせていただきます。
そして、私とこの大歩危氏のかみ合わぬ議論のために、援護していただいた寄らば大樹の陰さん、天邪鬼さん、そのほかのみなさん、ありがとうございました。もう、こうした不毛の討論はやめにしましょう。時間がもったいない。
また、最近の編集部のトピックスやお知らせ、その見識の高さに感銘しています。
今はまさに、形を変えた戦時の弾圧とも言えるサイバーテロ・メディアテロが吹き荒れています。こうした暴虐の嵐には、良識あるサイトが団結して戦わねばならないと思います。政府の弾圧・検閲には、「見合う攻撃的な自衛策」が望まれます。何しろ、敵は強大な国家権力です。小林多喜二を彷彿とさせるものがあります。