天邪鬼様
父へのお祝いのお言葉、誠にありがとうございます。
ーその余韻に浸るのも忘れ、奥様に宛てられた「お門違いな通知書」を見て、とて も寂しい気持ちを感じています...。
天邪鬼様も奥様も、ただただ、「人間として考えて欲しい」と望んでおられるだけ なのに、そんな気持ちさえ届かず、それどころか、ちっぽけな決まり事を盾にして、 まるで大罪でも犯したかのように、疲れ果てたご夫婦に追い討ちをかけようとしてい る,,,,。
20年間という長い月日を、奥さまは文句も言わず勤勉に勤められた。また、良い
人間関係を保つために、職場ではぶつかる事もされなかった(周りの方と、諍いなく
仕事をしていくというのは、とても大変な事です。それだけでも、相当な我慢や苦悩
があったと思います)との事...。
景気が悪くなる前から、とても社員思いとは思えないような会社で、謙虚(優しさ・
勤勉さ)な姿勢を保たれたまま、過ごされた20年は、とても重く、動かしがたい日々
だと感じています...。
そんな奥様が、たまたま暇になってしまった部署に所属していたからと言って、一 番先に退職勧奨の対象者にされるなんて、とても考えられません....とても、屈辱的 です...。
私の父も全く同じで、だれよりも早く職場に出ては、仕事を始め、社内での争いを
避け、業務が円滑に進むようにと、悪いことは全て自分が被ったりしていました。
お陰で、毎年行われる健康診断には、胃が必ず再検査。胃カメラを飲まない年は無かっ
たと記憶しています。
それでも、それなのに、民間委託になるからといって一番先に、希望退職の声がか
かりました。
事務も現場も同じ社員。たまたまその部署にいたからと言って、奥様のように、長
い時間を会社の為に尽くされた方を切ろうとは、なんと冷たい扱いなのでしょうか。
人のこころを持っていないのかと、聞いてみたいくらいです。
天邪鬼様のおっしゃる通り、血の通った人間として、こんな事は許せない...そう、
強く感じています。
奥様が会社の労働組合以外に、別の労組に加盟していた事を責める前に、何故、他 の組合にも加盟しなければならなかったのか?そこに重点を置いて考えれば、真に問 題にしなければならないのは誰なのか(何なのか)が、自ずと見えてくるはずです。
>統制秩序を乱す行為
「本当に乱れているのはあなた達の方ですよ」
そう書いて、通知書を送り返したい気持ちにもなりましたが、今の段階は、天邪鬼ご 夫婦が、長い戦いに備えて相手の出方を探られている状態なのですから、刺激の強い ものは、言えませんね。
それもまた、苦しいですね...。怒り心頭,,,その気持ちをぐっと抑えて手紙を書かれ たのでしょうから...。
戦うといっても、まだ何もおおきな抵抗はされていないとの事でしたが、私には十
分、最も辛い場所でご夫婦は戦っておられると思いました。世の中のリストラに怯え
るサラリーマンの方々の中で、一体何人の方が、奥様のような勇気ある抵抗ができる
でしょうか?
人事部長に呼ばれ、泣き落とされ、胃潰瘍まで患い、本来なら、共に励ましあうは
ずの同僚に陰口を叩かれて...そんな過酷な状況に立ち向かい、頑として退職を跳ね
除けた...これは、立派すぎるほど、大きな戦いだと思いますよ。
そして、そんな奥様に対し、財産を投げ打ってでも戦おう、こんな悲劇は許されて
はならないと、ガッチリと支えてくれる旦那様が、そんじょそこらにいるでしょうか?
(我慢強い私の父でさえ、その状況に耐えられず希望退職の道をとったのです)
私は、そんな天邪鬼ご夫妻に、とても深い感銘を受けました。
「ただただ、人間として生きる...生きるために戦わなければならない」
天邪鬼様のお言葉が、とても印象的に響いています..。
天邪鬼様。
話が進むにつれ、天邪鬼ご夫妻の体調が崩されはしないかと案じております。
どうか無理をなさらずに...、でも、決してあきらめないでください!
高山 優