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一般投稿欄

羊の皮を脱ぎ始めた

2004/05/13 天邪鬼 60代以上 画家

 毎日1千人に近い人たちがこのさざ波通信を読んでおられる。それらの方々は大歩危様を巡る討論をどのように受け止められていることでしょうか。
 彼はアメリカのイラク攻撃のおかげでイラクの人々はフセインの支配から解放されて喜んでいるといっているかと思えば、自分は反米だといってみたりしています。
 彼は私も含めて反米では同じ立場だということですが私は反米ではありません。私はアメリカの映画も音楽も文学も絵画も好きで、アメリカ人を憎んでなどいません。しかしアメリカ帝国主義を憎んでいます。私は反米帝なのです。
 もし大歩危も反米帝で同じだというならばそれも違うと答えます。 
 右翼的な立場で、国家的な利益の上からアメリカと対立する思想のチャンピオンは小沢、石原などもと自民党の鷹派です。彼の反米もそのような思想ではないのかと推察します。私たちはアメリカ人民、労働者と共にアメリカ帝国主義を打倒し、日本帝国主義を打倒するのが共産主義者の今日の最大の責務だと考えます。残念なことに日本共産党はその観点を放棄し愛国主義、祖国擁護主義の立場に立ちカウツキーの党に転落しました。この転落によって民族排外主義の党になって日本人民と敵対しました。
 さて彼はアメリカ帝国主義のイラク攻撃とイラク支配を認めました。
 次に自衛隊のイラク派兵を人道復興支援だとして徹底的に支持しています。だが簡単に考えて支援、支援というがだれが支援を求めたのでしょうか。イラク人びとが自衛隊に支援や復興を求めたのでしょうか。あるいはイラク政府が求めたのでしょうか。そんなことはありません。イラク人民は日本の軍隊のみでなく各国の軍隊が撤退することを望んでいるし、イラクに政府などありません。イラクに対する自衛隊支援を求めたのはアメリカであり、アメリカのイラク支配を補完するためのものです。しかも戦後一貫してかつてのアジア支配を狙ってきた日本帝国主義にとってイラク戦争が海外派兵の絶好のチャンスでした。したがって受動的にアメリカの要請にしたがって自衛隊をイラクに派兵させたのでなく、ここに日本帝国主義が名実共に世界に踊り出る千歳一遇のチャンスとしてイラク派兵を強引に成立させたのです。アメリカの言いなりになっているという表現は本質を突いていないのです。非常にアメリカに対しても対抗的に出兵したと考えねばなりません。したがって引けないのです。面従腹背です。
 さて大歩危氏はアメリカ帝国主義のイラク攻撃を支持し、自衛隊のイラク派兵を率先して支持しています。
 そして彼は自衛隊の存在もイラク派兵も憲法に違反しないと小泉と同じ主張をこのさざ波でしています。すると憲法に違反することって一体何かあるのでしょうか。まったく憲法そのものが有名無実のものに化してしまっているのです。しかも自衛隊に感謝せよとまで過去にいっています。
 そして自衛隊がイギリス軍の指揮下にあるという事実がバグダッド本部のホームページに載ったのを懸命に否定します。火のないところからどうして煙が出るのか。イタリア軍の撤退は連合軍の指揮で決めたのではないという当たり前の話をたてにイラクに派兵された各国軍隊の指揮が米英軍に統括されてなされていないと言うことを言っているがそれではてんでんばらばらではないのか。サマワはオランダ軍と日本軍が治安を維持することになっているがオランダ軍の兵士がイラクの愛国者に手榴弾を投げられ犠牲者が出たことからオランダ首相がイラクから軍を撤退させようかと迷っている。そうなればサマワの治安を自衛隊が全面的にイラクサマワ市民に立ちはだからねばならなくなり、その侵略者としての狼の姿をあらわすことになります。援助どころか事態はそこまできたのである。大歩危の詭弁が事実によって暴露されると前に書いたがそのとおりになろうとしている。自衛隊員が殺されるのも時間の問題である。政府が反対を押し切って決めたイラク特措法に従えば自衛隊を撤退させなければならなくなっている。
 次に有事法が私たちの自由を奪い、朝鮮戦争を発動するための法案であるという考えに対し、それを右翼的に支持し国民保護法という弾圧法をも必要なものと主張しています。
 このようにしてはじめのうちはおずおずと自身の右翼思想をここに出してきたのですが追及にあうと開き直るように正真正銘の右翼の姿、醜い狼の顔ををあらわし始めたのです。
 そして劣化ウラン弾について核兵器ではないと主張することまで平然といい、世界で原爆の被害にあった唯一の日本国民、広島、長崎の被爆者をも愚弄しているのです。またイラクの人々の未来永劫に苦しむ放射能被害について冷酷に無視しています。自分が批判されたときは逆上しかねないが人々の苦難に対してはまったくの無感情しか示せないのである。
 私は劣化ウラン弾が核兵器でないという主張を断じて反対します。国語辞典などで調べてそんなことを言うのはお笑いに過ぎません。それでは広島長崎で死の雨に打たれて原爆症で苦しんだ人々は核兵器の被害者でないのかといわねばなりません。なぜならば彼ら何十万人の人々は原爆の爆発力による被害の次の二次被害にあったからです。劣化ウラン弾の被害は二次被害と同じなのです。私たちこそが核兵器について大声で反対しなければならないしその権利があります。
 彼は自衛隊についての非難を本能的に擁護します。劣化ウラン弾が彼の主張のように通常兵器であることを少しでも認めれば自衛隊が劣化ウラン弾を装備することを私たちが認めなければならなくなるのです。彼の主張はそのための露払いかもしれません。しかも私は自衛隊が劣化ウラン弾で装備されているのではないかとさえ疑っています。
 その他に言いたいことがありますがこのあたりにしてさざ波の読者の方々が討論に参加されることを切に求めます。このような右翼的な風潮がいまや嵐のようになってきています。私はこの投稿ではわずかしか語っていません。彼は自分も平和を求めているといい戦争推進者というレッテルを貼られることを拒否しています。しかし自国の軍隊を他国に侵略させている国民が平和を語る資格はありません。
 私は総論から各論にわたっていま準備している最中です。それは大変労力の要る仕事です。時間がかかります。
 皆さんのご投稿をお願いします。右翼の跋扈をどこにでも許してはなりません。