それは与党でも野党でもなく厚生官僚と天下り元官達であろう。社会保険庁御
用達の「カワグチ技研」と「ニチネン企画」の2社に総額38億円の随意契約問題な
ど、遠の昔に週刊誌に報じられ、単行本にもなっている。
岩瀬達哉氏の「年金の悲劇」(講談社)は2004年4月26日第1刷発行である。
その71ページには「金銭登録機」なるものの写真が掲載されている。著者はテレビ
番組(朝日newstarなど)にも出演して告発している。主要メディアは何故沈黙を守っ
ているのだろう。毎日新聞はかろうじて6月27日の朝刊1面で取り上げたが、記事
によると、特定の2社に総額約38億円にのぼる随意契約で発注していたことが26
日分った。両社の社長は夫婦で、妻は元同庁職員。云々とあるが、とぼけた話だ。年
金行政の実態を覆い隠して年金の負担を誰が担うかを論ずるなど、ナンセンスの極み
だ。一部の特権階級とその取り巻きによる官僚支配の国、現在の日本は北朝鮮とGNP
を除いてたいしてかわらないのでは。皆さんどこへ投票するつもりですか?
「積立金を取り崩し」という言葉に恐れおののく人はぜひ岩瀬達哉氏の著書を読む
ことを勧めます。誤解がとけて、元気がでて、やがて怒りが湧いてきます。