このさざ波でも投稿が増えれば増えるだけ「弱いものいじめ」が増える。
「石原都教育現場並み」になってきたのか、なぜこのさざ波でまで「子供は親の鑑」
等と言わなくてはならないのか、情けない限りである。
6月5日の朝日新聞私の視点で辛淑玉さんは”大衆の敵意「物言う弱者」袋だたき”
と最近のこの国の現在の在り様を的確に捉え投稿されている。
読まれた方の多いはずである。
この寄稿は小泉首相の二度目の訪朝で拉致被害者の子供5人がどうにか親元に「返
されて」来たものの、他の案件に全く進展が見られず、横田代表たち他の被害者が、
小泉の不甲斐なさを鋭く激しく糾弾した時に書かれている。
辛さんご自身、愛する親族数人を北朝鮮への「帰国事業」の過程で亡くした被害者
でもある。
辛さんは?小泉再朝結果に対する被害者家族の小泉への批判に対するバッシング?
高遠さんたちイラク日本人人質事件での凄まじい「自己責任論」バッシング?熊本で
のハンセン病回復者へのホテル宿泊拒否事件でのホテル側の不誠実な謝罪を保留した
時に発生した回復者たちへのバッシングなどを在日としてのご自身の体験を踏まえ私
たちに問われている。
「この社会ではかわいそうな弱者がじっと耐えている間は、大衆は涙を流して同情
してくれる、だがひとたび弱者が声を上げ政府や加害企業などに異議を唱え始めると
一転して権利ばかり主張するとか感謝が足りないといった激しい非難をぶつけてくる」
「同様のことは、私を含め多くの在日たちが経験してきたマイノリティーが沈黙を破っ
て人権を主張すると、いつも激しい拒否に遭遇してきたのである。
そのことを身にしみて知る在日の多くは、拉致事件の判明以来続いている在日朝鮮
人へのいじめや脅迫にも、声を上げれば袋だたきにあうからと黙って耐えている」
そして「憎悪の嵐にさらされた弱者は絶望の中で、この社会は物言う弱者を決して
受け入れないことを思い知るのである」と書かれている。
最後の「世間に弱い日本人の性格を考えると、こうした大衆の敵意が組織され、権
力と結びついた時、現代における新たなファッシズムの登場に、道を開く恐れすらあ
る」と結論づけは私たちへの在日としての暖かい警告ではなかろうか。
さざ波は真摯な討論の場であり、闘いのための情報交換の場であり、意見表明の場
だと思う。
また投稿する事によってより知識を蓄え、リベート力を高めようとする人もいるだ
ろう。
決して非難・中傷の場ではない、しかし論理的な討論とは異なる、人格否定的な恫
喝、「北朝鮮へ帰れ」的な暴言、歪曲された事実(ウソ)の強調、適切な指摘への反
省なき固執、揚げ足取りなどが多すぎる様に思う。
そして一番問題なのは自分では何も提起しないでおいて、相手の投稿の主旨否定す
るために重箱の底を捜すように穿り返す行為である。
辛さんの私たちへの苦言を快く受けとめ、さざ波を討論の場として高めて行こう。