投稿する トップページ ヘルプ

一般投稿欄

We will WIN!

2004/06/07 天邪鬼 60代以上 画家

 優様 ご心配をおかけしました。
 妻が会社のリストラを頑として解雇をはねつけることができたのは職場ではたった一人でやりぬいたかに見えます。しかしそれができたのはその背景に関西合同労組という個人加盟の地域労働組合の仲間の力と、幹部の指導があったからでした。おそらくどんなに強そうに見える労働者でも繰り返し強要される退職勧奨にあえば絶対に拒否しきることはできなかったと思います。あなたのお父さんにそのような組合がなかったから、リストラに抵抗ができなかったのです。けっしてお父さんが弱かったからではありません。妻の会社で500人中300人がやすやすと消されていったのはかいしゃのろうどうくみあいが無力でありそして個人加盟の地域労働組合を知らなかったからです。
 今企業の労働組合は会社のリストラ首切りにほとんど抵抗するどころか率先して協力する時代になっているようです。総評が90年に解体し連合と共産党系の全労連に分かれて以来、連合は翼賛労働組合になってしまいました。
 日本共産党は労働者階級の前衛を自分から投げ捨て、同時に労働運動を一切止めてしまいました。おそらく共産党員も沢山失業させられたに違いないのでしょうが彼らは中仲間のために戦うどころか自分のためにも戦えなかったのです。共産党ですらこのようであればリストラは静かに大量に進行してきたことに何の不思議もありません。そのためにこれほどに激しいリストラの静かな嵐がこの10年日本中に吹きまくり、巷に失業者達が今日の生活におののき苦しみ、実に自殺者が年間3万人に達するという時代になっても工場にも企業にも赤旗の立つ風景が見えないのです。
 ストライキという言葉すらがレトロになってしまっています。3万人といえばいイラク戦争で殺されたイラク人の数よりも多くの日本人労働者が資本家に殺されたのです。3万人の犠牲者、500万人の失業者。このような中で既成労働組合がまったく無力化し、私の妻の場合のように労働組合が一労働者の息の根を止めようとする。それは労働組合が会社資本家の手先になって労働者の生存そのものを抹殺しようとする、そのような時代に入っているということです。私は労働者の人間としての権利を主張することが労働運動の根幹だといったが、もっと前に、生きる、人間としてよりも動物としても、生きねばならないために、戦う以外にないそれが労働運動の原点だということを悟りました。
 権利なんていうものでなく、生存本能です。優様。断じて生き抜きます。そしてこんな会社にこんな労働組合に妻が抹殺されることは断じてありません。こんなことに敗れて何がイラク戦争に反対か。このようなことに屈服して何が政治問題化。自分のこともできないで、人のことができるか。自分を愛せない人は人を愛せないのです。私たちは私たちが生き抜くことを誓います。
 その戦いと同時にイラク戦争に反対します。なぜならば戦争する奴、リストラ首切りをやる奴も犯人は同じ、金儲けのためには人を何万人でも殺す独占資本、帝国主義だからです。労働者を食わせることができなくなったのが日本の資本家ならばそんなものはもういりません。この国は労働者が奪い取りましょう。資本家なんか一人も要らないのです。
 銀行は妻の会社にリストラを強要し、ゼネコン大手の支配下に会社を組み込みます。これが日本の国家というものです。国家をあげて労働者を苦しめるのです。あなたが抗議した官庁は閣下の機関です。糞の役にも立つどころかこいつらがしほんの手代として労働者を苦しめているのです。日本中でこのようなことにして大木を守るためにその下のあらゆる木や草を切り払います。すべての中小企業をつぶし労働者を街頭に放り出すのです。そして彼らを戦場に放り込むのです。

 二重加盟という理由で会社の労働組合が妻を除名できても会社は解雇できないことは裁判所の判例でわかりました。関西合同労組がそうなれば受けてたつと組合のA執行委員は平然としています。そして勝てることに自信を持っています。会社では妻は一人孤立しているかに見えます。しかし地域に戦う合労の仲間がいて共に戦ってくれます。労働者は一人では虫けらのように弱いが、団結すれば強いのです。小さな組合ですが意思の強い組合員たちです。
 妻はどんなことがあっても会社に行くといっています。組合大会は「査問」となります。「査問」を切り抜けてくれさえすればいいのだといっておきました。口下手の女ですから。

 「"NO.”大会でその一言さえ言えば、さっさと帰ってこい」と私は彼女に言いました。

   私たちは元気です。後1週間後に会社の組合大会が開かれます。除名できるものならばやってみろ、そのように考えています。
 優様。心配をかけたね。だがまだ勝負はこれからです。大会の報告を1週間の後にします。ご支援をお願いするかもしれません。勝利の報告になればいいのですが。やはりその日のその時間には私の手に汗が握られるでしょう。
           ”We will Win!”

   リストラ、退職勧奨で悩んでる方がいたら私に相談してください。共に悩み共に戦いましょう。