4 きわめて不十分ですが、以上、「上」に述べたところにより、私の基本的見
地についてはおおむねご推察願えるものと思います。
「上」の3の(2)と(5)について言えば、とくにつぎのような歴史的事実(例
示に過ぎませんが)を広く明らかにし、国民的な常識とするために、特別の努力が必
要だと思います。
(1)1910年8月の植民地化以来の、保安法・新聞紙法・犯罪即 決例・警察処
罰規則・朝鮮笞刑令などの悪法体系と軍隊・憲兵・警 察による武力支配・弾圧の実
態。
(2)「土地調査事業」による土地の略奪と酷烈な地税徴収の実情。
(3)東洋拓殖会社をはじめとする日本人巨大地主の育成、日本人大地主と朝鮮人地
主とのもとでの封建的高率小作料と経済外的強制による苛酷な収奪の実態。
(4)1910年会社令による民族資本発展の阻止、日本資本主義の 食料・工業原
料供給 地及び商品販売市場としての略奪貿易の実態。
(5)1919年~20年の3・1独立運動の高揚と弾圧。
(6)1938年陸軍特別志願兵令による強制的な兵員徴募。
(7)1939年朝鮮民事令改訂による「創氏改名」の強要。
(8)1939年の朝鮮人大量集団募集許可に始まり42年の「官斡旋」政策、44
年の 朝鮮人への一般徴用令適用による強制連行と強制労働の実態。(39年~45
年の連行者数は、正確には未解明ですが、724,000名余にのぼる、という研究
もあります。「斡旋」といい「募集許可」といっていますが、実態は大半が強制、威
嚇、甘言・欺瞞によるものです。連行先<約半数は炭坑>での労働は苛酷で、日本人
労務係による制裁、警察官による虐待を含め被連行者のうち約6万数千人が死亡した
という推定があります)
(9)多数の朝鮮人女性を苛酷な運命に引きずり込んだ従軍慰安婦問題の大部分は未
解明のままですが、現在までに判明していることからだけでも、第二次世界大戦中に
軍中央が公認し、推進する慰安所を設けていたのは、日本とナチス・ドイツだけであ
るなど、重大な国家犯罪であったことは明かです。
すみやかに事実の解明を促進し、日本政府による謝罪、関係者への賠償など、誠意
を実際の行為によって示すことが求められます。
5 そこで再び本題に戻ります。
あなたは、「私のこれまでのスタンスをご存知と思います。なぜこうした繰り返し
のような質問をなさるのでしょうか」と詰問されますが、不敏にして私はあなたの
「スタンス」についてよくわかりません。明確に一定の社会事象の存在を主張する論
者がいる場合には、その論者の過去の言説を含めてその「 スタンス」についてよく
研究した上でなければ、どんなに単純な質問であっても提出してはならない、とおっ
しゃるわけでは、まさか、ないでしょう。
とすれば「繰り返しのような質問 」と言われる以上、どこかで類似の質問にお答
えになっているのでしょうか。もしそうであるならば、そのお答えの所在を(できれ
ばウェブ・サイトのURLを)教えて下さい。
あらためて回答を求めます。
5月29日付貴投稿(一般投稿欄)でご指定の「阿修羅」掲載貴文に、「日本では
報道されてませんが、国外では、日本の対北朝鮮政策はせせら笑われているのですよ」
とあります。具体例をご教示願います。
全称命題として指摘されていますから、少なくとも数例は明示して下さるようお願
いします。