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一般投稿欄

千坂史郎さんへ選挙権

2004/07/01 天邪鬼 60代以上 画家

 (一)僕の投稿が棄権の薦めとなっていたら、まことに申し訳ないと思います。棄 権は自慢するようなものではなく、あえてここで言わなくとも、入れたい人がいなけ れば黙って入れなくていいことだと思いました。投票権があれば不投票権が当然あり 非難されるべきことではないのです。
 だがオーストらリアでは危険が罰せられると、言うことです。であればオーストラ リアはこの点については非民主主義です。
 投票、棄権は抜きにして議会に対する不信感はぬぐいようがなく、棄権が議会不信 の政治的表現であるということを付け加えたいと思います。棄権が政治に対するが白 紙委任であるとよくいわれましたが、決してそうではないと考えます。もしもそうで あるならば選挙権というものが国民の政治参加のたった一つの手段でしかない、逆か ら言えば国民は投票する以外の一切の政治行動が許されていないということを認める 論理になります。おそらく今度の参議院選挙での投票率は50パーセント前後でしょ うが国民の半分が国会に不信を持っているということです。
「勝手にしやがれ」と怒っているのです。国会議員を誰一人信じられるかという不信 の表明なのです。
 だが勝手なことばかり議員達がして人民を苦しめるならばそのときばかりは承知し ないという胎を何時の時代の民衆も持っています。
 選挙権が私達の政治的表現手段の中の一つでしかないと、私は考え、選挙に行かな かったから国会で何を決められても文句をいうなということはさせてはならないと思 います。
 政治家の横暴に対して署名運動や、デモや集会などの圧力を加えることも政治活動 ですので無辜の大衆の希望を潰えさせることとは考えられません。政治を議員に任せ きりにせず日常的継続的に政治への関心を広め、圧力を加えていく院外の戦いこそが 必要であることを以前からここで主張してきました。それは直接民主主義の行動です。 そして日本共産党に対して、この戦争へとまっしぐらに進んでいく政治を止めるため には院外の闘いに全力で取り組み大衆行動の先頭に立てと何度も何度も訴えてきまし た。歴史は人民大衆が作っていくのであるとも言ってきました。むしろ大衆に敗北感 を抱かせるのには私は反対してきたつもりです。

 (二)議会制民主主義について、私達はそれが人類の到達した知恵であるかのよう に考え、絶対視し押しつけます。しかし本当にそうなのかということを深く討論しな ければなりません。
 本質論はのちに譲ることにしても具体的にイラクを例に見ましょう。
 イラクに政府ができて国連も承認しブッシュとブレアが握手を交わしました。来年 の6月にイラクで総選挙が実施されるということであり、議会制民主主義が確立しま す。ところがイラク人はこの新政府の誕生がイラクを植民地にさせたと怒りの目を向 けています。イラクに議会制民主主義ができることを植民地支配の保障となり、石油 の分け前に少しでも預かるためにフランスまでが新政府との外交を始めるということ です。もちろん日本ははじめからイラク戦争を支持しているので先取り権を持ってい ます。
 あえて言うならば
「人類の英知という議会制民主主義は先進国ではブルジョア独裁の、被抑圧諸国では 帝国主義支配の、形態」
 ではないかという問題を提起します。そして議会制民主主義に依存するならば、各 国労働者階級は永遠に解放されないし植民地支配はもっともっと過酷になるのかもし れません。
 だから民主主義とは何か、それにメスを入れねばならないと思います。「すべてを 疑え」とマルクスが資本論の冒頭に書いたことに対して教条主義者の私は民主主義に スポットライトを投げたいと思います。
 千坂さんを理論家として手ごわく思いながらあえて文章にしました。
 拙文ですが今後ともよろしくお願い申し上げます。