はじめまして、天邪鬼さん。
わたしもあなたが言わんとしていることに重要な定理が含まれていることを
認めます。そのうえで、いくつかの異見を記します。
棄権が異議を申し立てるうえでも、有意義なことは、議会制民主主義が 形骸化しているときに、もっと多様な闘争の形態を探るうえで有力です。
それでは、日本の現段階は議会制民主主義は、無効でしょうか。
歴史的に観れば、支配層が議会制民主主義によって統治の一形態としていた 時期に、下からの民衆の要求を実現するために、ブルジョアジーの議会制 民主主義を実質化させて闘争の一手段としたときから、議会制民主主義は 支配層と民衆との熾烈な陣地戦の場となってきました。
しかし、1960年代後半から不破哲三氏の「人民的議会制民主主義」 の論理が日本共産党のユーロ・ジャポン・コミュニズムの先進国革命論 の一説となってきました。
では歴史的にいまの冷戦後のアメリカン・グローバリズムが世界中を 席捲している現在、議会制民主主義は、唯一の手段でしょうか。
わたしは、そうではない、と思っています。
より広汎な形態の抵抗闘争が21世紀の科学=技術革命の現段階を踏まえて
闘争の内容に当然導入されるべきでしょう。
そのひとつとして、インターネットを駆使した試みも当然考えられます。
そして、にもかかわらず、まだ選挙制度が不公平さと不十分さをもちつつも 維持されている以上は、議会を通じての国民的人権擁護闘争は持続さるべき です。
いま迫る参院選において、日本共産党が院外で他の野党と憲法擁護の
国民的闘争を60年安保闘争なみのレベルで闘争を組み、さらに参院選
では緊急「救国の統一」フロントを結成し、一人区では自公政権に一矢
報いる投票の有効化をめざし、候補の共同化に加わる。
さらに比例区や複数区で全力をあげて活発な運動を党員の創意工夫を
尊重して展開する。
以上のような闘争をくめば、議会制民主主義は直接民主主義行動と相俟って
大きなうねりを生むでしょう。
そのような闘争の深化を期待して、民主主義の歴史的現実形態の模索を追求 すべきであると考えております。