私が外から共産党を見るようになったのが理由かも知れないが、いま結果的に自民党に塩を送っているのは共産党自身ではないだろうか。党の公約を掲げるためには独自候補の擁立が欠かせないにしても、この度の選挙は、前回の衆議院選挙以上に「憲法」が問われている。多国籍軍へ自衛隊が参加するという局面において、まず国会運営において改憲派の議員を減らすことが最重要課題でなければならないだろう。選挙カーから「消費税に反対しているのは共産党だけです」のアナウンスに気落ちしてしまう。その事をいうことがどれほどの事か、と・・。共産党が躍進して消費税増税をやめさせる、そういう確かな展望をもって言っているのですか?とあえて聞きたい。暮しの根っこに、軍事大国化をひた走ろうとする日本の息苦しさが蔓延している。
その事を深く掴んだ政策なりコメントがほしい。「共産党だけです」と訴えれば選挙民はむしろ引いてしまう。その心理が分からないのか、無視しているのか。はたまた選挙民を低くみているのか。共産党は自ら訴えていない部分で大変魅力のある政党だとわたしは思っていた。何事も新鮮に事態を解明する力をもっている政党として、共産党は独自に候補を出さなくても大きな存在感を維持する事は可能なのだ。「結果的に」どうなるか、一週間後には判明する。この度の選挙は、戦争放棄が問われている事から、反小泉の抵抗勢力として友人のなかには民主党を支持する人さえいる。見誤るほど事態は深刻なのだ。こういう戦後の大きな曲がり角で、共産党は護憲よりも自らを守ることにのみ専心しているようだ。