参議院選挙で共産党は15名から4名当選へと議席も投票数も大幅に減らしてしまっ たわけであるが、敗因を分析することは必要である。
「猿が人間になるのについての労働の役割」でも述べられているように、失敗を反 省して工夫をしないのでは永遠に猿のままである。
敗因について、1998年ごろの民主党との連携を言ったのがそもそもの間違いである という論評があるが、それは関係ないように思える、むしろこんなところだろう。
①民主主義の徹底を主張する民主的でない党の体質
天皇制との共存や自衛隊の活用に批判的な意見が党内外でも多いと思うが、無視さ
れている。
有権者に自分達の意見がこの党には反映されないのではと思われている。
②情報の非公開
筆坂セクハラ事件では、ほとんど情報を公開していない。中央、県、地区の段階で の会計収支報告を公開していない。
③党新綱領の欠陥
40から50才台の支持者(共産党に近い人)は宮本顕治氏著の「日本革命の展望」に 感銘した人が多い。新綱領は天皇や自衛隊以外でも自虐的な歴史観や社会主義・共産 主義が生産手段の社会化に限定されていて、私はあまり好きでない。
④傲慢に見える党首たち
不破さんも志位さんも、自分は頭がいいから君達に教えてやっているんだというよ
うな姿勢に見える。
党首でも遊説で地方に出かけた時には、地区委員会の事務所にも寄って「どう、み
んなのようすは」とか「なんか困っていることはないかい」とか気軽に声をかける姿
勢が必用と思う。
⑤野党らしい野党ではダメ
1970年代の革新自治体では、老人医療費の無料化や乳幼児の医療無料化など一定の 政策の実現をしてきた。議会主義は批判ばかりではなく自党の政策を実現していくこ とが必要と思う。自民党は対米追随路線であるが民主党は国連中心路線なのでやや共 産党には近い。日米安保廃棄や護憲などかなり政策的には距離があるが、閣外協力な どで政策を実現することも必要と思う。
まず自民党から民主党などの中間政党に政権を移し、その後自分達の勢力を拡大し ていけばいいと思う。