伝言板で紹介しました、高遠さん・今井さんらとともにイラクからのゲストにイラク民衆の声を聴くという趣旨の集会に行ってきました。7/23付新聞紙上でも、相当数取り上げられていると思います。マス・メディアのカメラもかなり入っていたので当日夜の「News23」等でも報道されていたように思います。
日刊赤旗の記事が、私の見た範囲では最も大きな扱いでした。
しかしそれでも、この会の最後近くで、イラク人電気技師(現建設会社経営・イラク人ストリートチルドレン救援活動家)のスレイマンさんが、「アメリカをどう思うか」という会場からの質問に答えて、「それは非常に答えにくい質問です」と断りながら、「私たちは3年前、サダム・フセインという問題を抱えていました。その問題は解決しましたが、同時に私たちは国を失ってしまいました。その私たちの気持ちを、どうか理解してほしいと思います」と言っていたことを、記事から落としたのは、納得できませんでした。
また、高遠さんと行動をともにすることが多かったジャーナリストの田保寿一氏が、ファルージャその他における米軍の行動として、日中はジャーナリストの目を意識しておとなしくしているのに、夜間になると、民家に戦車で砲撃したり、住民に向けて機関銃を発砲したりしている、それもほとんど気紛れに近いやり方だ、と述べていたことも、重要だと思いました。イラク国内でさえ、マスコミが統制されている結果、ファルージャで何が起きているのか、バグダッドの人に知らされていないということでした。
私は、インターネットに掛けられる時間も限られており、それほどネットサーフィンに習熟もしていないので、こうした事実は、ネット熟練者にとっては公知のことかも知れませんが、結局マス・メディアがこうした事実を「削除」して報道するので、できる限りの機会を捉えて、口コミでも広めていかなければと思いました。
なお、まったくの余談になりますが、岩波新書今月の新刊・斎藤貴男『安心のファシズム』は、まだ第1章と第6章を急いで読んだだけですが、結構お薦めではないかと思います。愚等虫さん、『茶色の朝』、遅まきながら読みました。支持拡大なんかしていると、長壁さんが懐く民衆への怒りに似た感情がよく分る事態がゴロゴロあるのですが、でもやっぱり、私はこういう人たちが事実を深く知るように、身近なところから種を蒔き続けるしかない、と思っております。そして、こうした多くの人々が、事実について考えるきっかけを、自分の方から蹴飛ばしてはいけない、と常々自戒しているところです。