いまほど、「戦後民主主義」を問い直さなければならない時期はないと思いま
す。選挙での得票率は40%台。当選者は有権者の1割程度、100人に対し10人
ほどの指示しか受けていないものが、国政、国会運営に携わっている。このことこそ、
「民主主義」の危機といわねばなりません。
事実上の「独裁政治」が、国民不在ですすんでいる、しかし、投票を棄権するもの
は、衆愚でありながら、棄権という形で、政治批判を展開しているとも考えられます。
逆に考えると、現政権は支持率10%、棄権率60%+野党票20%で、80%が現
政権不支持と考えられます。
こうした状況は、50年体制のもとでの「保革」対決が終焉し、国民自身が「価値
選択」ができなくなった状況に直結しています。
その原因の一つは、共産党(共産主義)的価値観の歴史的退潮にあります。旧ソ連
を軸とする共産圏の消滅と中国の「資本主義化」、あきらかに旧来の「共産主義」の
物語が効力を失ったことを意味します。
それは、指導部の力量不足に100%還元できる問題でもありません。また「組織
形態」「組織運営」の問題に100%還元できるものでもありません。現代に流通す
る「社会主義、共産主義」イデオロギー(物語)の賞味期限が切れたと考えることが
妥当と思われます。そしてそれは階級意識の霧散にもつながっていきます。
しかしながら、対抗軸を欠いたアメリカ資本主義が、政治、経済、軍事にわたるグ
ローバリズムを推し進め、日本においても「勝組/負組」イデオロギーが流布し、弱
肉強食社会の進展により、金持ち/貧乏人に明確な差が出つつあることも確かです。
単純な話、「夢と希望」がなく、「弱いものいじめ」がされている社会が眼前に横た
わるにもかかわらず、どうしてよいかわからないってよいものと思われます。
なぜ国民の支持(票)は、二大政党にしかむかわないのでしょうか。
ながながと語ってしまいましたが、私なりに次の点を考えたいと思っております。
イデオロギー的側面から
階級意識形成の側面から
以上の視点から、この党が、自民党と同じように賞味切れをおこす瀕死状態から脱皮 するために、まとまりなく、思いつくままにしゃべってみました。