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裏切り再々論

2004/08/02 阿Q 50代 自営業

 何の反応も無いので、しつこく補足を続けます。

 私は「お前はあのときこう言っただろう」「お前こそ・・」のような口喧嘩は実に下らないと思っています。日本が今置かれている状況を真面目に考えれば、そんな野良犬のけんかみたいなことはやっていられないはずです。そんなものは論争の名に値しません。

 私がこれまで言ってきたことは要するに、社会主義国で「自分達が苦労して築いてきた国家こそ、地上の楽園」と思い込まされてきた人たちの、現実に直面した時の絶望を理解し、そのつらさを感じる神経を持たない人たちは、70年代の終わりには「民主連合政府」が実現するとバラ色の夢を振りまきながら、現実にはそのための必須条件である民主勢力の統一の障害になるようなバカなことを繰り返していた、その反省もないのだろう、という悲しみです。

 苦しんでいる人たちとの共感の能力も、また彼らに対する自分の責任から生じる痛みも感じないような人たちは、左翼運動から消え去るべきです。私がかつて中間機関の幹部から感じたのは、「こいつは企業や役所での「本当の」仕事で出世する見込みが無いので、専従になったんじゃないか?」という疑念でした。中には、雑念や欲望まみれの私なんぞ恥ずかしくなるような、純粋な人もいました。しかし指導者面をして人に指図したり叱り付けることに快感を覚えているような連中を見ると、企業で「愛社精神」を口にしながら、実際には自分の地位しか頭に無く、上にゴマをすって結果的に企業をダメにした三菱自動車の幹部と同じような汚さを感じました。

 問題は、一時は今にも民主勢力による政府ができるというムードに包まれた日本で、なぜ法の支配が崩壊するファシズムが進行しているのか、ということです。法律ができた時は、大臣が「強制はしない」と言明したにもかかわらず、君が代斉唱で起立しなければ重大な不利益を被るような行政処分が行われる、ビラ配りで何十日も拘留されて有罪判決を受ける、こういった一連の出来事は、法の支配ではなく、それを恣意的に解釈する「人間の支配」がまかり通っていることを示しており、これはファシズムと言うほかありません。

 イラクで人質になった人たちについて、政府筋から「自作自演」などという卑劣なデマが流されてそれに引きずられた大衆による被害者叩きが行われ、その責任が明らかにされない。こんなことがまかり通る事態は、ファシズムという他ありません。

 「働くものの世の中ができる」という明るい気分から、「やたらなことを言うとやばいから、上にたてつかず、とりあえず回りと同じ事を言っておこう」というムードが支配する社会に、どうしてわずか20数年で変わってしまったのか?それをきちんと考えようとしない人に、政治的な発言をする資格はありません。そういう人たちは、「俺は自分の身が可愛いだけだから、底辺の人たちのことなんぞ考える気は無い」と、正直に言うべきです。口で社会正義を言いながら、現実にはそれを否定する潮流に棹差す連中は、どんな人間であろうと、敵として攻撃せざるを得ません。

 つまらぬ問題でゴチャゴチャやるのはやめて、現実を正確に認識し、一番大事なのは何かを考えましょう。