8月13日に沖縄宜野湾市で発生した米海兵隊の大型輸送ヘリコプターCH53Dの墜落事故は、その後の沖縄県警の再三の申し入れにも関わらず、今回もまた「日米地位協定」を盾に、日本側の調査が頑なに拒まれ、抗議行動がわき起こる中、機体の撤去作業が行われた。報道によれば、県警は13日中には米軍側へ現場の実況検分を申し入れたが、この時は「安全上の理由」として断られたと言う。そして米軍は、あらゆる日本側の関係機関に無断で、すぐさま事故現場をフェンスで囲み、警備体制を布いたのである。
「安全上の理由」とは何なのか疑問に思っていたが、機体の撤去作業の様子をテレビで観て驚いた。米軍から派遣された作業員全員が、防毒マスクの着いた黄色の防護服で全身を包んだ完全防備の姿である。また、何かの探査装置を地面に向けている様子も映し出された。この探査装置は、プローブの形状と操作の様子から、放射線サーベイメータの一種と判断される。その形状は、単純なガイガーカウンターではなく、おそらくβ線とγ線の双方に感度のある形式のものであろう。この、老朽化したヘリコプターが、劣化ウラン弾の輸送に当たっていた疑いが濃厚になってきた。
事故直後には、隣接する米軍普天間飛行場の消防隊とともに、市消防本部も出動し、消火に当たっている。劣化ウラン弾を輸送していたとすれば、無防備な彼らに相応のリスクがあったことになる。いったい、日本国の主権はどうなっているのか。決してこのままうやむやにしてはならない。
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以上を投稿した後で、21日の「赤旗」紙上に、関連記事が載っていることを知りました。記事によると、サーベイメータらしきものは「サーモ・エレクトロン社製のガイガーカウンター『エバーライン E―520』に酷似している」とのことです。訳あって、最近「赤旗」を読んでいません。失礼しました。
ガイガーカウンター(GM計数管)は、主にβ線(一部γ線)に感度のある測定器です。早急に国会議員を含む調査団を派遣すべきだと思います。