中間で失礼しますが、あまりにも見当はずれな意見なので一言苦言を。
「微零細企業の現況」で論議の的になっている投稿は10年前年商3,000万円程度の売上であったものが、現在は600万円程度となった会社の経営者の嘆きです。ちなみに、業種は製本業です。
製本ですから、発注先からの印刷物を製本して出荷するだけですから、利益率は高率と考えられますが、それでも紙という重い商品を扱うのですから、力仕事も必要になり人件費も最低限必要なのでしょう。工場が自社ビルならば、家賃はゼロですが、それでも光熱費や諸々の費用を考えると粗利益率60~70%程度でしょうから人件費として使えるのは年間300万円から400万円だと推察します。こう考えると、中年の従業員1名を雇えるのが精一杯という状態でしょうか。
一方、社長自身は厚生年金受給ということですから、最低月に25万円内外、年間300万円程度の収入です。社長の奥様のことはわかりませんが、零細企業では、奥様が経理関係(税務署と銀行対応です)を見ているケースが多く役員になっている場合が多いです。もし、奥様が役員だったらば厚生年金が同じように受給されますので年間300万円の収入になります。従って、想像するにこの会社の場合、会社の収入と年金の収入が同額程度であり会社の収入は従業員の給料で費消されてしまう状況です。しかし、社長は何とか企業を維持したいと嘆いています。それは、長年勤務した従業員に対する責任が大きいと考えられます。
さらに、月商から考えるにこの会社の扱う商品は、一般の書店に並ぶ書籍では無いと推察されます。この程度の企業規模の零細業者が、書籍を発行する大手出版社から直接受注することは考えにくい。
考えられるのは、官公庁・労働組合・小中学校などのパンフレット、小冊子、卒業アルバムなどの製本です。だから、公務員と議員だけのうのうと暮らしている、という嘆きになっているのでしょう。東京都の職員が出入り業者に、どんな尊大な態度で接しているか告発した文章を読んだことがあります。公務員や議員について厳しいのは、この人が何らかの体験をしたからでしょう。
ここまで、書いてきてつまるところ投稿者のイメージは、フーテンの寅さんに出てくるたこ社長のイメージだといっていいでしょう。元々汚かった工場が、さらに寂れ残る従業員は前田吟扮する弘のみという状況でしょうか。
ここまでは、普通の感性の人ならば読みとれることです。それに対し、他の投稿者はふざけている、愚弄しているとしか思えません。
あなたもそうです。
私も出版業界はほとんど知らないので何もいえないのですが、当企業は著作人との直接取引きでなく親会社からの受注によって収入を得ている2次取引企業だと推察されます。
従って、新規企画事業はかなり企業の体質としてリスクが大きいものとなってしまうでしょう。
有効手段としては、作業の効率化や親企業の要求に柔軟に対応できる技術力を蓄積していくことで信頼性を高めていきながら、経営的に採算とれるよう努力していくことが必用だと思います。その上で新企画も必要かとも思います。
上記の論評が該当する会社で、代表者が給料を取れないなどということはありえません。この論評が該当するのは、中小企業です。しかるに、問題の投稿は街の零細企業、生業です。
確かに情報は少ないかもしれないが、注意深く読むこと、想像力(思いやり)を持つこと、街を歩いていてもあらゆる事に目を向けること、この程度はできるはずです。ここまで書いてきてlafmaninovさんが自営業なのに驚きました。???
長くなるので、・・・・見習い講師さんには全面的に賛成です。神谷さんは悪い人では無いでしょうが、独善的です。理論展開も無しに、護憲を学生に押しつけるのは教員として一番やってはいけないことです。同世代としては、そのおやじ的感性に疑問を感じましたが、見習い講師さんの態度が大学人として正しい態度だと言えるでしょう。ちなみに私自身の態度は護憲です。理由は、現在の日本語の性能ではキチンとした議論が担保できないという、評論家某氏の意見に同意するからです。ちなみに日本語の性能については、片岡義男の最近の評論が面白いですね。