パソコンの操作を間違って、投稿が遅くなり申し訳ありませんでした。
「」付きの不法行為について
拉致が不法行為であることに異論はありません。その他にも、数々の不法行為を行っ
ているというのも、多分事実だと思います。
しかし、中には、事実に疑いのあるもの、あるいは事実ではあるけれども、どこの
国にもある無頼の輩の行為と思われるものもあり、全て一緒くたにして北朝鮮の不法
行為ということに、若干の疑問を感じている、そういう意味の「」です。
いずれにしろ、貴方は「」付きであろうとなかろうと、「攻め込む」ことには反対と
いうことで、基本的な立場は共有できますから、「」付き云々は撤回させていただきま
す。
謝罪・賠償が独裁体制の温存につながるか
拙速な謝罪・賠償が拉致問題の棚上げ、北朝鮮独裁体制の温存につながるという見
解には同意できません。
もちろん「拙速」はいけませんし、危険性がないとは言い切れません。しかし、大原
則は、侵略者であり植民地支配者であり、強制連行、従軍慰安婦問題、強制労働の加
害者である日本が、直ちに、無条件に、全面的に謝罪し、償いし、将来に禍根を残さ
ないことです。
このことは、相手が独裁者であるか、不法行為を行なっているか否かとは関係のな
いことです。
同時に、拉致問題や核問題、不法行為については誠実な解決を求める。
この二つをごっちゃにして、非難応酬したり、駆け引きに利用したりすることは、
却って解決を長引かせる、現に長引いていると思います。
過去の清算が誠実に行なわれ、国交が正常化したなら、日本には数十万の在日朝鮮
人がいるわけだし、北には数千人の日本人妻がいますから、彼らが強大な親善大使の
役割を果たし、情報発信をしてくれると思います。
そうすると、北朝鮮、金正日の緊張政策の根拠がなくなるわけですから、意外に早
く独裁体制は崩れるのではないかと思います。
そういう意味でも、在日朝鮮人との親睦交流は大事だし、北朝鮮の家族への送金、
援助や、なんとか号の入港も阻止ではなく、むしろ奨励、保障すべきものなのです。
朝鮮戦争の見方について
貴方は、「民族統一を目指した南進」というのは、北朝鮮の主観的な見方で、同意で
きないと言われていますが、私も「北朝鮮側から見ると」と言っていることなので、別
に見解が異なるわけではありません。
ただ当時、南はアメリカの占領下で李承晩独裁のもと、政治的にも経済的にも国民
は困苦に喘いでいたのですから、金日成が南の同胞を解放しようと考えても不思議は
ない状況だったと思います。この点では、海を隔てた他国、他民族を攻撃、侵略する
のとは違います。
また、金日成やスターリン、毛沢東の意図がどうあれ、北朝鮮人民がどう見ている
かということが大事です。
日朝間の不正常な関係と拉致の関連
貴方は、拉致が「日朝間の不正常な関係」と関連がないことの根拠として、拉致の目
的が1、特殊工作員養成の教師にするため、2韓国・日本へ潜入する身代わりとして、
3非合法上陸の証拠として、4日本革命用の工作員にするため、5亡命米兵の妻候補、
だといいます。
私も、多分そんなことかなと思いながら、その程度のことなら、あえて拉致などと
いう危険を犯さなくても、在日朝鮮人や日本人妻を利用することで間に合うだろうに
と思うのです。(だから、本当はもっとダーティな目的があったのではないか)
ともあれ、貴方が挙げたうち1~4は、「不正常な関係」にあったことが理由だと見る
ほうが自然だと思います。
もっとも、ご指摘のようにレバノン、ベイルートのような例もあることですから、
不正常な関係になくても、拉致を行なった可能性もないとは言い切れませんが、そう
なるとこれは歴史上の「if」の部分になりますから、論議しても不毛だと思います。
だから、確かなことは「日朝間が不正常な関係にある中で」「軍事独裁政権のもとで」行
われたという事実、これを共通認識にできればいいの
です。
拉致家族と金正日の主張の支持、不支持
貴方は、拉致被害者や家族の主張を支持するとして、その理由を1、金正日に対し
て拉致被害者は弱者である、2、金正日の発言は信頼できない、を上げています。
一般論として、弱者への共感を否定するつもりはないし、もしそのような発言が私の
投稿にあったなら、お詫びして削除させていただきます。
しかし、この拉致問題での拉致被害者や家族の言動、そして何よりもマスコミの取
り上げ方は、私には共感を妨げるものでした。
既に他でも書きましたが、日本には「わが身をつねって、人の痛さを知れ」という
いい言葉があります。この機会こそ、日本が朝鮮で過去に行なった蛮行の数々を振り
返り、反省と新たな友好の出発点にするべきだったのです。
ところが、現実には、在日朝鮮人、特に弱者である女性子供への嫌がらせが起きる、
「冷静かつ理性的な対応を」訴えたデヴィ・スカルノのような言動は総バッシングに会
うという有様でした。
少なくとも、帰国後の拉致被害者は、弱者ではなく英雄でした。王様でした。
さて、私が言っているのは、拉致家族の主張が支持できないということで、弱者だか
ら無条件に共感できるという問題ではないのです。
金正日の発言には信頼性が乏しい、拉致は金正日自身の指示でやったことだという
貴方の認識には同意。
ただし、これを証明するとなると大作業だと思う。たとえば、国内のオウム真理教
の一連の事件でさえ、誰でも麻原彰晃の指示で行われたと信じて疑わないけれど、本
人が認めない限り証明するには10年以上かかる。
ましてや、他国の絶対権力者の犯罪である。否定していることを認めさせるために
圧力をかけ、関係を悪化させて、さらに時間がかかるよりは、一致点を足がかりに関
係改善を図り、前述のように、真相解明が可能な環境を作るほうが有効だと思います。
まとまりのない、迫力のない文章になりましたが、とりあえず再反論とします。