先日の私の護憲派議員の統一会派論に、尾張様や千坂様から御応答いただき嬉しく思います。尾張様の「護憲」だけで政策合意のない連合会派は難しいとのご指摘、大変勉強になりました。
同時に、ほんの6年前も同様のことが一部実現していたことを思い出しているのです。1997年の橋本内閣(自民、社民、さきがけ)が消費税率と健康保険自己負担2割から3割負担へと引き上げ、もっぱら「財政再建」に取組もうとして日本経済が失速状態となり山一証券等の大企業の破綻が起こったことのことです。当時アジア各国ではIMFによる「財政健全化」とヘッジファンドの投機によりタイ、インドネシタ、フィリピン、韓国と破産状態となり、インドネシアでは劇的なスハルト退陣にまで発展しました。その直後の1998年の参議院選挙では自民党の完敗、社民党消滅寸前、さきがけの事実上の消滅、民主党と共産党の大幅議席増という結果でした。その結果、橋本氏は首相を辞任し、後継者選出では、衆議院は小渕氏、参議院は共産党も含め菅氏が選出されるところまで押し込みました。この最近の事実を是非、共産党や社民党、民主党の議員の方々は忘れないで欲しいのです。さらにいえば、小渕氏の政策ー国債を増やしても中小企業へお金が回るようにするーで、中小企業や地方自治体は一息つきました(根本的解決でなく、結局付け回しでしたが・・・(文字化け)・・・。
これらを踏まえると、尾張様の御説のように、選挙前からの政策合意は極めて重要です。と、同時に、すでに選挙が終わった後の議員活動の在り方として、違いについては理性的な論議をしつつ、共通してゆずれないものは一致して取り組むこと、そして、議会制度の現実を忘れずに活動すること(会派議席が少なければ、相手にされない)を考えたいのです。相手にされなければ、国民からはしだいに忘れられてゆきます。それが、議会制民主主義の冷厳な事実です。
現状は共産党の7月の党創立記念講演での、リップサービスの反省と自画自賛が党最高指導部2人から出ていて、国民の少なからぬ感情からずれているか、心配です。
尾張様には、このような状況のもとで、統一戦線をどのような一致点でどのようなプロセスで進めるべきか、ご意見いただけますか?
追補:共産党の経済政策は極めて不明瞭です。例えば。国民年金の破綻を真剣に考えている人に「国民的討論を」というポスターで大書し、消費税率について昨年秋の総選挙では小幅引き上げ容認論を展開したのに、財政事情が改善されていない中一転引き上げ反対論を言い出したこと、公共企業削減を言いながら地方財政の困難に冷淡で大手ゼネコンにより党本部を改築していること、これらは、多くの人々から疑問視されてもしかたがないのでは、と思います。