現状分析と対抗戦略欄で、原仙作様が、共産党の第2回中央委員会総会での志位氏の報告や不破氏の発言について詳細に紹介し説得力有る批判をしており、気合いを入れて一読の価値があります。
ほとんど原様の意見と一致するのですが、共産党の議席論については若干別の見方はできないでしょうか?
現行の共産党綱領では
「民主主義的な変革は、労働者、勤労市民、農漁民、中小企業家、知識人、女性、青年、学生など、独立、民主主義、平和、生活向上を求めるすべての人びとを結集した統一戦線によって、実現される。統一戦線は、反動的党派とたたかいながら、民主的党派、各分野の諸団体、民主的な人びととの共同と団結をかためることによってつくりあげられ、成長・発展する。当面のさしせまった任務にもとづく共同と団結は、世界観や歴史観、宗教的信条の違いをこえて、推進されなければならない。日本共産党は、国民的な共同と団結をめざすこの運動で、先頭にたって推進する役割を果たさなければならない。日本共産党が、高い政治的、理論的な力量と、労働者をはじめ国民諸階層と広く深く結びついた強大な組織力をもって発展することは、統一戦線の発展のための決定的な条件となる。日本共産党と統一戦線の勢力が、積極的に国会の議席を占め、国会外の運動と結びついてたたかうことは、国民の要求の実現にとっても、また変革の事業の前進にとっても、重要である。日本共産党と統一戦線の勢力が、国民多数の支持を得て、国会で安定した過半数を占めるならば、統一戦線の政府・民主連合政府をつくることができる。日本共産党は、「国民が主人公」を一貫した信条として活動してきた政党として、国会の多数の支持を得て民主連合政府をつくるために奮闘する。」と長く引用しました。女性がでていて男性がでていない、青年がでていて高齢者がでていない、勤労者はでているが失業者が入っていない、知識人はでているが趣味人はでていない、なによりも障害者が入っていない、民主的の基準が不明確等々不満はあります。が、この一連の記載を考えると、共産党及び統一戦線(たとえば沖縄選挙区の糸数慶子さん)の議席はやはり貴重だろうと思います。私は近未来の地方選挙が市町村合併で議会自体が縮小する中、いかに効果的に議席獲得できるかに取り組む必要を感じます。私の近隣でも、合併前は十数人だった議会が、合併で1人になるなどという話しがあります。まして、民主党が唱道する道州制導入となると、県が合併しさらに小選挙区制的傾向が強まる可能性もあります。
というわけで、日本の将来3年間で地方も国も議会制度に大変動がありそうで、どうすれば原様のおっしゃるように護憲的無党派の人の力を発揮できる議席獲得の知恵を絞る必要はあるでしょう。
それにしても、それだけ貴重な議席と分かっていながら綱領も名文にも背いて「党の議席」と高圧的に打ち出すのは困ったものです。