lafmaninovさん、下世話で申し訳ないですが、小学校では文章の書き方を教え
ます。その基礎的な書き方に、起承転結という書き方がありました。
前段、後段、結論でも良いです。作文の基本であり、多かれ少なかれ、人は文章を
書くときこの体裁で記述します。
さて、くだんの2003年12月20日の投稿を熟読して下さい。前段に、自身の
零細企業の苦境が記述されています。そして、その状況を受ける形で議員・公務員の
恵まれた状況が記述されます。
個人的な苦境を述べているなら後段の議員・公務員への批判はバランスを欠いてい
ます。何故なら、特定の公務員への名指し批判では無く、一般的な批判だからです。
それゆえ、前段の個人的苦境の吐露も、実は個人的という体裁を取って日本全体の経
済的苦境(民間)を表現していると考えられます。では、何故個人データを提出した
のでしょう。これも、一般的な零細企業を代表するケースだと筆者が認識したからで
しょう。(実際、売上の減少のため事業遂行が困難になった零細企業が先ずすること
は、預金の取り崩しや年金などの流用による事業継続の努力です。統計上も預貯金の
減少は、バブル直後より近年の方が激しくなっている傾向があるはずです)つまり、
文章構造上、苦境の民間対優越する官という日本の状況の描写が、前後段(起承転)
であり、結論(筆者の要求・主張)は以下の通りです。
せめて共産党だけは立ち上がって頂きたい。公務員と議員だけは痛みさえ分からず、 のうのうと暮らしているやに思います。いかがなものでしょうか。どうか今こそ共産 党が声を上げてください。お願いします。
ご理解頂けましたか?
さて、経済学の潮流としては17世紀から始めると、まず①スミスの国富論があり
ます。これは、有名な「神の見えざる手」で纏められるように自由競争により経済は
均衡する、との理論です。バックには強大な王政が、経済活動の発展の妨げとなって
いた当時の事情が考えられます。②19世紀中期、経済発展を遂げた先進国都市で子
供まで働かなければ生活できない状況が発生しました。このメカニズムを搾取という
理論で説き明かそうとしたマルクスがいました。③20世紀初頭、世界恐慌が発生し
ました。この現象を需要の減少によると喝破し、政府による公共事業の創出により
「有効需要」を喚起できると考えたケインズがいました。④1980年代、増大する
社会保障費などの負担で赤字財政が問題になりました。これは、政府の過度の介入に
より経済の自立活動が阻害されているせいだと考えた人々がサプライサイドエコノミ
クスと呼ばれました。これは、再来したスミスと言って良く、均衡の為に市場の力を
信じます。(フリードマン、選択の自由)
①と④は、小さな政府、②と③は大きな政府の議論であり、経済学を大きく俯瞰す
るとこの二つに大別できると思います。
従って出版不況の嘆きさんは、あっけに取られたと思います。②の共産党関係に投
稿したら、④の理論で罵声を浴びたのですから。ちなみに、すべての理論は正解です。
何が正しい、間違っているは無いのです。要は、現在表出している状況を改善する処
方箋に何がふさわしいかです。
知識レベルの低い人というのが、そうそうおられるとも思えませんが、もしおられ
たら残念ながらその人は政治・経済を語っては駄目です。知識が無いとは、自分が努
力してないことの証拠だからです。現代の日本で、知識が無いことは何の言い訳にも
なりません。少し努力すれば、誰でも知識を手に入れられるのですから。(岩波の奥
書参照)
誤解の無いように言いますが、私の投稿は学術や学会レベルではありません。非常
に下世話な週間ポスト、プレイボーイと若干の新書版からの知識であり、現代の日本
のビジネスマンならば普通に持っている知識です。
でも、確かに「赤旗」には載っていません。個人的には、そのことに批判的意見を
持ちますが、まあ、政党の機関誌に常識的知識の掲載を期待しても、主旨が違うので
すから無理です。各個人で、そういう一般的知識を補う努力は必須です。