またイラクで日本人青年の人質事件が起きました。一時殺害されたというニュースが伝わり暗然たる気分になりましたが、その後人違いらしいと分かり胸をなでおろしました。
しかし、気になることがもう一つあります。それは、マスコミの報道を見ていると、またもや、この「無謀な青年」と家族に対するバッシングが始まりそうな気配を感じることです。
確かに、今時危険なイラクへ一人で出かける青年の行動は無謀です。しかし思い起こしてください、青年が目指したのは政府が安全だと主張しているサマーワです。そのサマーワは今どうなっているのか、派遣された自衛隊員がどのような「人道復興支援」を行っているのか、限られた映像しか伝わってきません。
本当に現地の人たちから自衛隊が歓迎され、日々支援活動に精を出しているのなら、その活動内容がもっと詳細に伝わってきていいはずではないでしょうか? これは、この青年でなくとも、現地へ行って自衛隊の活動を見聞きし、現地の人たちの反応を確かめてみたい思いに駆られるのは当然です。 信念のために危険を省みないのは青年の特質です。圧倒的多数の若者がその特質を失い、自分の身の保身しか考えなくなっている昨今、この青年に拍手を送りたい。
どうか無事で帰ってきて欲しい。青年の命を不法なアメリカの戦争の犠牲としてはならない。二度と戦争には荷担しないことを誓った日本国民として、自衛隊の即時撤退の声をもっと高めるべきです。