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被害者救隊派遣(補足)

2004/10/13 万年青年 60代以上 通訳、翻訳業

 先の文章では真意が尽くせなかった点を1部補足します。
1)私の立脚点は、北朝鮮にいる被害者達の救出は、自立した日本の市民の連帯の力で行なうべきでであり、本来廃止すべき、「政府」、「行政」、「警察(公務員)」にやらせようというのは、不本意ですが、現実に被害者の救済が急がれることと、市民自身に今その力が無いことからの止むを得ない方策です。
2)かつて、敗戦前、「反軍思想の持ち主」として、日本国内で隔離、収容されていた者及びその家族は、日本の敗戦、つまり、体制変革なくしては釈放されることは無いと思っていましたが(家族や市民の側に奪還する実際の力がなかったから)、しかし、北朝鮮では体制崩壊に乗じて被害者が「抹消」されることが懸念され、崩壊の前に救出の必要性を感じます。
特に「日本による強制連行の被害者」の老齢化が進み、既に遅すぎており、早く被害者補償の前例を北朝鮮一般市民にも理解してもらわねばなりません。
3)北朝鮮の対応に誠意が無いとして(北朝鮮に限らず、市民の個人の自由を蹂躙した上で成り立つ全体主義国家に、誠意を期待することは無理)、最近「経済制裁」の声が上がっていますが、経済制裁は明らかに相手と敵対関係を生じ、敵対関係の上に立つて相手側の「誠意」を求めても、従来のように、日本の反応を見ながら、小出しにして来るという基本は変わらないと思われます。なにより、敵対関係の中では、日本の救出活動は先方から容認される訳がなく、この「経済制裁」がなされてしまう前に、拉致、強制連行等全ての被害者の救出、補償を図る必要を感じます。もっとも、従来どおり「相手まかせ」にして、その内にこの問題を収束させようという動きも有りそうですが。
4)又、当然のことですが、この救出隊の派遣は北朝鮮の容認の下でなされるもので(相手と一緒の合同調査では勿論駄目ですが)、一方的に強行できるものでは有りませんし、勿論、日本には軍隊による武力行使の根拠は有りません。日本はあくばでも人道的立場で、非暴力に徹しますが、半日教育の徹底された市民からの攻撃は充分有りえますので、当局の容認が必要です。なお、北朝鮮がこの日本政府の活動、(あるいは市民の活動)を拒否、妨害したうえで、それでも「国交回復」を進めるというのは、単なる権力者同士のそれぞれの利益、思惑による野合に過ぎず、多くの市民はそのような「国交回復」は認めないでしょう。
5)自称「革新」を称する「政党」その他既成勢力は、この拉致等の被害者問題に正面から運動を作り取組むことから逃げており、これは、過去にこの北朝鮮国家成立を礼賛し、「祖国帰還運動」を奨励したことへの反省も希薄である証左かと思われ、彼らに何も期待でき以上、市民が立ち上がる必要性を痛感します。
6)救出隊の派遣に対する「ご批判」だけではなく、それ以上に、直ちに市民がなすべき具体的な、効力のある方策があれば、是非ご提案下さることを願います。