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銀河さんへの回答を間違えました、お詫びしてこれに差し替えます。

2004/10/19 雁古 60代以上 自営業

 銀河氏へ

 あなたが指定した「共産党宣言」87p 、L7(およびL9)に出てくる「共産党」 は、岩波の訳文がそうなっているだけです。原文の該当部分にある語は、「彼ら」で あり、その本体は、前文に出てくる「ザ・コミュニスト」です。「共産党」ではない のです。

 日本の刊行物をそのまま鵜呑みにするなという見本が、こんな形で存在しているの です。原文を紹介しておきます。

The Communists fight for the attainment of the immediate aims, for the enforcement of the momentary interests of the working class; but in the movement of the present, they also represent and take care of the future of that movement. In France, the Communists ally with the Social Democrats* against the conservative and radical bourgeoisie, reserving, however, the right to take up a critical position in regard to phases and illusions traditionally handed down from the Great Revolution. In Switzerland, they support the Radicals, without losing sight of the fact that this party consists of antagonistic elements, partly of Democratic Socialists, in the French sense, partly of radical bourgeois.
In Poland, they support the party that insists on an agrarian revolution as the prime condition for national emancipation, that party which fomented the insurrection of Krakow in 1846.
  In Germany, they fight with the bourgeoisie whenever it acts in a revolutionary way, against the absolute monarchy, the feudal squirearchy, and the petty-bourgeoisie.
But they never cease, for a single instant, to instill into the working class the clearest possible recognition of the hostile antagonism between bourgeoisie and proletariat,

【小生の訳文】ザ・コミュニストは、労働階級の、当面する諸目的の達成、瞬間的利 益の強要のために闘う。のみならず、現在の運動の中で、彼らは又代表してその運動 の未来を見守る。フランスにおいては、ザ・コミュニストは保守的で急進的なブルジョ アジーに対抗し社会民主党*と同盟す。とはいえ、「大革命」から伝統的に順番に受 け継いできた諸局面と錯覚の故に、批判的立場をとり得る権利を留保す。
 スイスでは、彼らは急進派を支持す。ただし、この党が敵対的要素すなわち一部は 「民主主義的社会主義者」、フランス的センスにおいて、一部は急進的ブルジョア、 から成るという事実を見失うことなし。
 ポーランドでは、彼らは、国民解放のために第一の条件として農業革命を主張する 政党を支持す。それは1846年にクラクフの反乱を醸成したあの政党なり。
 ドイツでは、彼らは、ブルジョアジーが革命的な方法で振舞う限りいつでも、絶対 君主制、封建的な地主階級、さらにプチ・ブルジョアジーに対抗してブルジョアジー と共に戦う。
 しかし彼らは、一瞬の間も、ブルジョアジーとプロレタリアートの間の敵対的な対 立について、最も明瞭にして実行可能な評価を、労働者階級の中に徐々に浸透させる ことを決して止めることなし。

【岩波版訳】は、ご本でご覧ください、ずいぶん違うはずです。

 ほかの書については原文を持ち合わさないので、言及はできません。