10月28日、東京赤坂で開催された秋の園遊会で、将棋の米長邦雄が「日本
中の学校に国旗を掲げ、国歌を斉唱させることが私の仕事でございます」と天皇にオ
ベンチャラを使ったところ、天皇は「強制になるということでないことが望ましいで
すね」とやんわりたしなめたという。
石原慎太郎によって東京都の教育委員会委員に取り立てられ、今年の卒・入学式で
の日の丸・君が代大量処分そしてつくる会教科書採択に辣腕を振るった米長は、この
天皇の予想外の反応に対し、しどろもどろになって「もう、もちろんそう、本当に素
晴らしいお言葉をいただき、ありがとうございました」と訳の分からぬ答えを返した
という。
この後宮内庁の羽毛田は「行政施策の当否を述べたものではない」と政治的発言で
あることを否定した後「陛下の趣旨は、自発的に掲げる、あるいは歌うということが
好ましいといわれたのだと思います」と説明し「国旗・国歌法制定時の強制しようと
するものではないとの首相答弁に沿っており、政策や政治に踏み込んだものではない」
と弁明したという。
だがこの天皇発言で、一番打撃を受けたのは石原慎太郎だろう、彼がこの間進めて
来た東京都教育行政の目玉、日の丸・君が代・愛国心教育を、こともあろうに天皇か
ら真正面から否定されたに等しいからだ。
石原があの細い目を瞬きながら、どう弁明するか見ものではある。
しかし石原が今やるべきこと、それは悪名高い「10,23通達」の全面撤回と、
この春の解雇を含む教職員の大量処分の即時・完全取り消しであり、謝罪である。
天皇はテレビも新聞も見ている、天皇の目にも、今年の石原による強権的教育行政
が異様なものと映ったのは確かだ。
だが先の祖先には百済の血が入っていたと言う「ルーツ」発言といい、今回の「日
の丸・君が代」発言といい、小泉を先頭とした妄言、暴言だらけの政府与党、また天
皇主義者がウヨウヨいる経済界より、天皇の方がより常識的と思うのは私だけだろう
か?
そして、このサイトにもウヨウヨ存在する「反日」「非国民」「売国奴」乱発好き
の皆さん、そろそろ皇居にでも「天皇弾劾」に行かれますか?