1 尾張はじめさんの意見に賛成です。この正当な趣旨を展開してゆくと、「日本共産党は果てしなくマルクス主義から遠ざかっていく」ことも確かだし、現に実は彼らは中国と野合することでレーニン主義の再構築に邁進しているに過ぎないと断じます。
2 レーニン主義がそもそもマルクスの裏切りの標本であり砦であることは歴史が証明しました。それに由来するものはすべてマルクスとは縁のないものです。党内民主主義など、その最たるものです。
3 マルクスやエンゲルスが、「マルクス主義」という名で呼ばれることを忌み嫌っていたことをご存知でしょうか。これは「共産党宣言」を読むと一目瞭然です。ただし公刊されている日本語訳はすべて誤訳に満ちていますから、当てにしてはなりません。
4 せめて岩波文庫の大内・向坂訳が底本とした英文版をみずから翻訳するつもりでお読みになれば悟られるでしょう。
5 こうすることで私が得た、目からウロコの落ちた結論は、つぎのとおりでした。
① コムニストは絶対に自分の「党」を作らない。党を作れば党利を優先して大衆を拘束し、大衆の利益を裏切るのがオチである。
② 革命は大多数の国民の利益のために、大多数の国民が独立しておこなうものである。
③ コムニストの役割は、国民大衆に歴史を革命へと切り開いていく思想を提示するだけである。それが大衆に受け入れられれば、歴史を動かす物質的力となる。
6 とりあえず大きなテーマは以上です。これをふまえるとマルクスの歴史観は絶対に客観的な歴史の展開そのものであり、マルクス主義などという固有名詞にはなじまないことを悟りました。
多少でもご参考になれば、幸いです。