歴史家様へ
私は日本のマルクス主義及びマルクス主義運動の最大の悲劇は、芸術及び文学から
参入した、人々がヘゲモニーを持ってしまったことだと考えます。
彼らは観念論的アプローチから運動に参加した為、常に丸山先生がおっしゃた、無
責任精神を持っていました。
端的に言えば、第三者的立場から気楽に物事を考えず、命をかけて戦っている人た
ちを「反党分子」、「伊豆のビラまき男」、「新新日和見主義者」と言って制度化さ
れた言葉に還元し微温湯的党社会からさげずんでいました。
歴史家様
あなたの発する言葉は上記の様な制度化された言葉ですか、それとも血肉化された
言葉ですか。
いずれにせよ時が過ぎ、今上記のような言葉を言った人々は若い世代からさげすま
れています。
安全な所から第三者的に観念的な発言を行うことを私は「御用学者」と呼んでいま
す。
山村耕作拝