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サウンドデモ健在なり

2004/11/24 寄らば大樹の陰 50代 苦闘するフリーター

 今日久々に若者達の「サウンドデモ」に遭遇した、東京ではなく大阪である。
 「基地いらん戦争あかん、関西の集い」という大阪城公園でのデモでだ。
 東京と同じように、大阪府警はサウンドデモを実力で封じ込めようと、異常ともい える集会参加者数並みの体制を作り待機していた。
 警察はデモ出口で早速、デモ本隊とサウンドデモの分断規制を図った。
 「デモの許可条件は1隊列200人、隊列の間は50メートル開ける」と言いなが ら警察自らが難癖をつけてサウンドデモの若者達を実力で公園内に押し止め、解散さ せようとしたのである。
 デモ本隊は50メートルどころか遥か500メートルも前に進んでいるのに一向に 進ませない。
 大阪城周辺は紅葉見物と美川健一のショーで老若男女で一杯、そこに警察の指揮車 のガナリ声と、サウンドデモの単調なサウンズが合唱したのだ。
 至るところ「さて何があったか」と覗き込む見物客で鈴なりになってしまった。
 結果として集会やデモ本隊より、サウンドデモのほうが遥かに宣伝効果を上げてし まったのだ。
 結局、若者達はデモ最終地点まで頑張り抜き、当初予定解散時間より1時間以上長 く、大阪のど真ん中を席巻したのである。
 ビラ配りの若者に「東京のように負けたらあかんで頑張りや」と声をかけると「い や大丈夫ですよ、まだ規制甘いですからね」と言ってのけた。

 イラク・ファルージャでの米軍による、かの「ゲルニカ」を上回る無差別大虐 殺行為が行われ,この国の首相は自分が作ったイラク特措法の規定を「自衛隊が行く ところが非戦闘地域である」と平然破り捨てて派兵期間延長を公言し、一方大政翼賛 化した国会では、戦後まがりなりにもこの国の平和と民主主義を守って来た教育基本 法と憲法の改悪が日程に上がる、これら情勢の中でサウンドデモ、若者達の必死の訴 えかけは、明らかに大きな効果を持っているのだ。
 既成勢力のアリバイ的集会や、葬式デモより数倍もの宣伝効果を持つのだ。
 そして事実、今日のサウンドデモの周りには普段、姿すら見せない若者達が沢山、 興味深そうにデモの若者と警察権力のやり取りをみていた。
 権力の行使によって潰されたといえ、東京のサウンドデモは若者に反響を呼びデモ の都度、参加者が増加していった、200人が忽ち1000人にも膨れ上がったので ある。
 だからこの事実に恐怖した石原と警察権力は、サウンドデモに集中的・徹底的な弾 圧を加えたのだ。
 大阪から蘇えったサウンドデモ・若者達の怒りはやがて東上するだろう、次は名古 屋だ、そして必ず東京に再上陸する。
 若者の怒りは誰にも抑えられない。
 それにしても勤労感謝の日、カマボコバス6台、マイクロバス5台以上動員し総動 員体制を取った大阪府警は、今日の出来事をどう総括するだろう。
 警官の休日出勤手当ては高いぞ、まさかサービス出勤ではあるまいにー。