むぎむぎ様、ずいぶん長いお返事になってしまいました。ごめんなさい。やは り論点を絞っていかないと長くなってしまいますね。
【核抑止論について】
(草の根)ぜひどういう過程で「核抑止論の論旨で、地上発射の中距離核兵器は全廃 された」のか、むぎむぎ様の考えを教えてください。
(むぎむぎ様)原水禁ですら、核抑止論の論旨で、中距離核兵器が全廃された事を 「しぶしぶ」認めていますよ。草の根のひとり様。原水禁の文章は、「核抑止論 でINFが全廃された事実を認めつつ、アメリカへの非難や、反核運動が政治を動かし た事をアピールしたい気持ちで筆を走らせ、それに失敗している」という文章です。
むぎむぎ様が上記のコメントの根拠となさったのは、以下の文書ですね?
この文章のどこに「核抑止論でINFが全廃された事実を認め」た部分があるのでしょ うか?この文章はむぎむぎ様の指摘のように、「ヨーロッパの東西で激しい反核運動 が燃え上がり、ソ連崩壊の遠因ともなった」とは書かれていますが、「核抑止論 でINFが全廃された」ことを論証、または反証してはいませんよ。
したがってむぎむぎ様の
は、原水禁の文章を誤読した上でのむぎむぎ様の推測でしかありません。
前にも書きましたが、このような誤解または事実に基づかない議論はやめにしたい
と思います。
また、むぎむぎ様は
この部分がむぎむぎ様が「核抑止論の論旨で、地上発射の中距離核兵器は全廃され
た」ことについて論証なさっている部分と考えてよろしいでしょうか?
ここでも「核抑止論の論旨で、外交的にも、政治的にも有利な外交結果を導き出せ
なかった、ソ連が、冷戦に敗れ、国内、周辺国の軍事プレゼンス能力が低下したのが
(ソ連崩壊の)遠因」であるという主張は述べられていますが、「核抑止論でINFが
全廃された事実」の論証はありません。
冷戦の終結・ソ連の崩壊がINFが全廃された背景であるという説明は成立しますが、
核抑止論でINFが全廃されたとは言えませんし、核抑止論でソ連が崩壊しその結果INF
が全廃されたとするならば、核抑止論でソ連が崩壊したことを論証する必要がありま
す。残念ながらむぎむぎ様のコメントにはその論証がありません。
【1980年代初頭のソビエト脅威論の嘘】
(草の根)あの頃は、日本でもソビエト脅威論がずいぶん言われましたね。ソビエト が北海道に侵攻してくるとか、そんな本が書店にあふれました。私はといえば、親ソ 政権の、しかも地続きの人口3600万のポーランドを押さえかねているソ連が、何のた めに反ソ、嫌ソ感情の強い、しかも海を隔てて補給路の確保さえ難しい日本に攻めて くるものか。来るなら米ソ戦争になった場合に宗谷海峡を押さえに来るだけだ、と思っ ていました。なぜかあの当時、ソビエト脅威論を唱えた人たちは、ソ連が日本に侵攻 するとすれば、それは米ソが戦争状態になった時だという前提を話さなかったし、そ の時は地上部隊だけではなく核ミサイルが飛んでくるだろうという話もしませんでし たね。
このコメントはむぎむぎ様の以下の引用へのお返事でした。
1980年代初頭、ソビエトのアフガン侵攻で米ソのデタントが崩れ、ヨーロッパへの
中距離核ミサイルの配備をはじめ米ソの対立が激化する中で、日本ではソ連の脅威が
声高に叫ばれました。反核運動(原水禁運動)はソ連の工作だというプロパガンダも
行われ、非核自治体運動に対して「非核自治体宣言は日本の平和に有害です」(だっ
たかな)というパンフレットを自民党が出したりしたのもこのころのことです。
このとき、この超タカ派国会議員のような人たちが言わなかったことが、「ソ連が
日本に侵攻するとすれば、それは米ソが戦争状態になった時だ」ということでした。
そのことに対する反論?が、
では、全く議論が噛み合っていません。
まして、このような国会議員の発言を引用して、
と言われても。。。。。今時、原水協を「平和を守るソ連社会主義の核兵器・核実 験支持」というイメージで見ているのは、「原水禁運動は赤の運動だ」と信じきって いる一部の人に限られるのではないかと思います。そういう人にとっては原水禁も原 水協も核禁会議も、みんな同じように見えるんでしょうね。