ロム3様
ご丁寧なコメントありがとうございます。1960年頃までは日本の知識階層にはソ連、中国、北朝鮮などの社会主義国を支持する声が多くあったと思います。学生だった私もそうでした。確かに日本共産党がその後の行く末を見抜けなかったとしてもそれだけを攻めることは出来ないだろうなと私も想像します。しかし、もっと根源的な部分で私が疑問に思うのは、現在の人民が隷属状態に置かれている北朝鮮の表面的な姿を見抜いたかどうかということよりも、むしろ現在の北朝鮮が経済的に自立出来なくなった姿を予測できなかったのかという問題なのです。
その根底には一つ経済政策の問題があるわけで、自由主義経済政策と計画経済政策との差があるわけですね。どちらのほうが現実の社会に合っているかどうかということをやはり計画経済を信じる方々は良く考えてみる必要があるんではないかと思うわけです。
私は経済学の度素人ですが、計画経済では目標と100と置いて、それで人々が食うに困らない生活が出来ると試算すれば、より豊かになるために次の年の目標を110と仮に定めることでしょう。そうやって人々の生活水準を年々高めるとして、商品の多様化、価格の設定などどのようにしてやるのでしょうね。ま、スーパーコンピュータがあれば出来るなんて言っている方もおられるけれども、スーパーコンピュータに与えるデータは人間が入れるわけで、経済政策がうまくいっていると思って欲しい人が入れるデータと、経済政策が失敗しつるあると思っている人が入れるデータじゃおのずと差があるわけで、そこをどうコントロールするかで、すぐに国の支配層の意思が大問題になるはずです。また、データが増えすぎるとスーパーコンピュータが暴走するから、商品の数はこれ以上増やしてはならないなどという法律だって作るかもしれないななんていうことを考えると、常識人の感覚ではとてもついいくことは出来ないシステムになるのだろうと想像するわけです。
それが北朝鮮を通して見える計画経済の結末では無いかと思っているわけです。
外国からの援助があったかないかというような議論もありましたが、そもそもかなりの額の援助が北朝鮮に対しては成されているわけです。日本が太平洋戦争当時の蛮行をきちんと清算していないことに対する怒りはあるわけですが、それでも、経済的にはかなりの援助はしているのではありません?勿論、ソ連からの援助や中国からの援助もかなりあったはずですし、そうした援助を元にして自国の経済を自立させるチャンスはいくらでもあったのだろうと思うのですよ。勿論、金正日が私物化したからこういう結末になったというのが一つの回答だろうと思いますが、はたしてそこに理由を見出すだけで十分なんでしょうか。金正日はあるいみ計画経済をやってきたわけで、生産量を上げるには作物を植える間隔を10%減らして密度を高くしろと指導したわけです。その結果作物は自滅して大飢饉が襲った。えらい大元帥の教えを成功させることが出来なかったのは農民の怠慢であると考えたのでしょうが、10%減らして密度を高くしたら作物が栄養不足で増えなくなることを知っていた農民は忸怩たる思いだったでしょう。これが北朝鮮の経済の失政を象徴的に示しているわけですが、・・・(文字化け)・・・どうやら私を右翼と思う方も出てきたようですので、そろそろ潮時のようです。繰り返しますが、私が敢えてこういうところに色々言ってみようと思ったきっかけはそろそろ赤旗の購読はやめようかと思ったことがきっかけで、その前に色々と聞いてみようと思ったことです。私のような一般市民は右翼でも無く左翼でもありません。