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一般投稿欄

「ある工事主任」様

2004/12/21 阿Q 50代 自営業

 コメント、有難うございました。

 支管の詰まりを除去した途端に酸欠ガスが押し寄せて一発・・・そんなことがある のですか?全く想像もできません。素人が生意気な見解を述べたことを恥じます。そ れにしても恐ろしい。

 あなたの職場の安全対策はわかりましたし、それを徹底して、絶対に事故を起こさ ないでほしいと思います。ただ、自分が危険でない仕事をしている素人の私は、社会 一般の風潮に非常に不安を募らせています。

 あの投稿を書いていた頃、朝日新聞で労災に関する連載をしていました。それによ ると、建設現場の状況は極めてひどいようです。コスト削減が、直接安全対策の省略 につながり、しかも事故がおきても労災の申請ができないというのです。

 足場を組んだら大赤字になるので、足場なしで巾10cmの鉄骨の上を歩いて転落 して骨がぐしゃぐしゃ。それで労災を申請すれば、元請が「なんで申請した?もう仕 事は出さん」といわれる。それに対して労働基準局は、「命綱を使用せよ」だけで、 命綱を固定する足場が無いことには気づかない。そのため、取り付ける相手の無い命 綱を腰からぶら下げて、邪魔になるだけのアホな格好で危険な作業を続ける。こんな 悲惨な笑い話が、笑い事でない現実として、日本中にあるようです。

 私がこんなことをしつこく言うのは、それが建設業だけの問題ではなく、社会全体 で進行する弱者切り捨ての一断面に過ぎないと思うからです。つまり、新自由主義が 今やあたり前のこととして、経済だけでなく教育・福祉など、社会と我々の生活のあ らゆる局面に浸透するにつれて、「非エリートは最低限で我慢しろ」「利益につなが らないことに金や手間をかけるな」という風潮が、一般の人間にも染み込んでいるの ではないか、ということです。

 ひどい労働条件で苦しんでいる人たちがいても、「それはとび職の話で自分には関 係ない」「それはパート労働者の話」「自分とは別の世界」などと言って、「中流」 のつもりでうわべの豊かさにおぼれているうちに、私達はどんづまりに向かっている のではないか、そんな気がします。

 なんでもかんでも一緒くたにしてしまう私は、改憲に向かう政治情勢から思想信条 の自由を否定する国家主義的な教育の浸透から、失業に怯えてひどい労働条件に泣き 寝入りするパート労働者の置かれた状況まで、1つの流れとして考え、立ち向かわな ければならないと感じています。

 どうか、安全の考え方を深め、そして他にも広めてください。