山本進さん、貴方の2中総の批判は正しい。2中総を一文で言えば、選挙政策は
間違っていなかったが、負けた原因は、2大政党論に埋没させられ、党の主体的能力
としての、国民に対する政策の主体的浸透力が弱かったという事でしょう。
2大政党云々は、結果を原因にすり替えている論理で話になりません。2中総が真に
総括すべき問題は、主体的浸透力において党中央が何らの方策を持ち合わせなかった
事です。かつて党が躍進していた時代とは大きく様変わりしていることに貴方はご理
解できるでしょう。だからこそ、山本進さん、何が真に総括に欠けていたかを具体的
に言うべきではなかったでしょうか。
それは、党の歴史の中で学ぶべき事を学ばず、新しい時代に対する即応力に欠け、
党としての魅力を失い、政策的コンセプトと政治的プリンシプルを浸透できず、その
結果、党と党の政策を浸透させる事が出来なかったのではないでしょうか。
しかし、只批判だけでよいのでしょうか。党を目覚めさせる新しい提言が必要であ
り、党が聴く耳を持つかは党の指導部の能力の問題であり、無能な指導部はいつか瓦
解するでしょう。
「さざ波」をある程度指示するものとして、貴方達は理論面だけでなく政策や運動
にまで立ち入った批判と提言が決定的に少ないと思います。私はそこで、党の総括の
問題点を党の大題目である国民への浸透という面から指摘したい。
その第一は、党の顔が見えない。かつて、党の支持基盤は、インテリ層でした。だ
から、宮本氏や不破氏がある程度の影響力を持っていた。だが、今や、真のインテリ
層は、中教審のおかげで全てが官僚主義的に変化し、ノンポリ化している。
志井氏は、インテリの党の延長線上にあり、国民の影響力は皆無に等しい。彼が状
況の変化を認識できず、古い党首像にしがみついている所に、まずの敗因がある。こ
こで、日本の党に多大の功績のあった人材を指摘したいが、若干の問題を黙視して言
えば、野坂三造氏が上げられる。わが母は(もう他界しているけど)、彼の演説を聞く
たびに党指示ではないけれど、あの高飛車でない切々とした語り口を聴けば、手を叩
きたくなると言っていた。彼は、まぎれもなく国民にとって党の顔であった。それに
比べ、志井氏は党の顔として十分な政治運動を行っていない。
第2に赤旗などの内容と共に、その他のメディアに打って出る斬新さが必要である。
その重要点は、繰り返し繰り返し、アピールする事である。今の党の新聞は赤旗を含
め、まことに政治的魅力に欠けている。党はこう思う!党はこう考える。与党がどう
のでなく、彼らとは決定的にここが違うのだという、総合的政策-マニュフェストを
出すべであった。そうでなかった所が選挙時、党員の活動家に混乱をもたらし、敗因
になった。しかし、他党と違ったマニュフェストを出す事を躊躇したことは、国民へ
の浸透にとって、取り返しのつかないほど肝心なところである。
この点で言えば、わが党こそ、科学の党らしく論理的法則を貫くべきで、その事で、
他党に対して説得力において優位に立てるのである。
このホームページを閲覧している人の多くは、文系の人だと思うが、私は理系なの
で、方法論的論理-特に数学においては、定義-命題-公理-定理-公式と論理的に発展
する。不案内な人は、辞書で調べて欲しい。命題とはあくまでも、仮説である。つま
り各党のコンセプトである。それが公理という自明の論理を持って定理に行き着く。
ここまでは認識の純粋な部分である。そして公式という実現可能な政策や法案へと行
き着くのである。
私は、小泉内閣の政治的手法を考えると、定義も無い、命題も無い、公理も無い、
そして公式だけがいつの間にか、人任せに作られ、人任せであるがゆえに、小泉にとっ
ては、さも客観的に作成されたように国民に印象付けさせる(錯覚させられる)事にな
る。そして、民主党は、論理的な作業も無く行革、特に3位一体の政策について、反
対の知事と連携しようとしているだけである。
私は党に問いたい。小泉内閣の政策基本命題は、行革であり、あとは自衛隊をアメ
リカに従って国外に出す事ぐらいで、あとの事は知っちゃいないのだぞと、どうして
分かりやすく言えないのかと国民は思うが、それが彼らの政治手法である。
私は党に問いたい。小泉の国内政治の唯一の政策である行革の定義とは何かと、そ
して、それについて履き違えた結果、導き出された公理である、誰がその負債を真に
負担すべきなのかということを、その肝心な事を黙視し、その犠牲を国民に押し付け
るために行革を短兵急に急ぐのであると。
この時点で与党は完全に間違っているというキャンペーンを赤旗だけでなく、ブル
新聞にも意見広告をし、命題が間違っているのだから、公理とはなりたたず、よって、
公式には成り得ず政案や政策には出来ないという事をあらゆるメディアを通じてアピー
ルすべきであった。 そして、党としての行革のプログラム、つまり政策的マニュフェ
ストを提示し、--急速的な行革は負債の恩恵にあずかった資本家階級が負うべきであ
り、急激な行革を国民大衆に何らの理解も無く押し付け、知らん不利を決め込むのは、
かっての戦争をのぞいで前例が無い事を指摘すべきである。そして、党は、財界を含
めた国民が全て納得できるマニュフェストを提起すべきであった。これが第二の敗因
である。
第三には、最も致命的なことだが、インタラクティブなシステムが党の内外に存在
しないという事である。その結果、党の内外に、失望者を生み、選挙結果の自己撞着
に陥っている、そして、民主党にその場を譲ってしまっているのは明らかである。
マルクスを始め、先駆的な革命的指導者、そして、戦前を含めた先駆的指導者がこ
の実態をどんな感慨を持って見つめるであろうか。
不破さん、ゴータ綱領を論じる前に火のついた足元を見なさい。志井さん、貴方が
党の魅力的な顔-選挙を勝ち進む顔としてふさわしい顔で無ければ、進退を明らかに
しなさい。2中総で党が前進しないのは明白である。責任を取る前に、党中央の方針
の総括のあり方を、あらゆる角度から、決してお茶を濁すことなく、あらゆる先人と
歴史的教訓から学ぶべき方向性を検討して提示していただきたい。
〈日本共産党への最後のメール〉
私が最も愛した党へ、そして、あのアルブレヒト ブレヒトがいつも共にあるのだ
からと言った党、だから決して疑うなといった党へ
断腸の思いを込めて、貴党に只一言言いたい。本気で現状を打破する気なら、多く
の名も無き声を聴きなさい。さざなみのホームページに書かれている声さえも。
そうしない貴方の党は、民主集中制の真の意味を理解しないのみならず、時代に取
り残されていきます。
貴方の党に聞きましょう。2中総で述べられているように、いろんな人の意見を聴
いたというがその実感がありません。
民主集中制とは、党の内外での活発な意見に耳を傾けない事ですか。
それとも、党の中央の意見だけを下部組織に伝達するという事ですか。
党中央の主張は、下部組織に降りやすく、下部からは上部へは、色んな障害があっ
て通りにくいのが現状ではないですか。
執行部の体制では、党中央委員長-党書記局-党政治局-党中央常任委員会-(中央委
員会-きっと何らかの情勢を伝達する機能があるのでしょうか)-:県委員長-県常任委
員会-県委員会-地区委員長-地区常任委員会-地区委員会-支部
up to downシステムでは、党中央の支持は電話一本で可能です。また重要な書類は
航空便で可能です。そして集中が行われます。
しかし、民主は、そのシステムのどこにもありません。 民主のシステムは、支部
の討議を経て、順々に上記のシステムを上がっていくはずですが。
up to down では通常障害はありません。
しかし、down to up については障害だらけだと思うのが組織を運営管理するもの
の常識だと思います。
であるならば、down to up が機能を始めるのは、普段には全く無く、党中央が、
選挙結果など、党のお尻に火がついたときに限りという事になります。
しかし、そんな時はまず、真実の声は上がってこないでしょう。党中央の意に沿っ
た意見をそれぞれの委員会は求めるからです。
私の説明は間違いでしようか。
私が学生時代、大衆の要求を知りたければ、便所の落書きを読めと言われたもので
した。
今、党中央は、便所の落書きにまでその目がおよんんでいますか。私はその便所の
落書きがさざなみといったインターネットのホームページにあると思いますし、それ
より前に。
多くの意見は聞いていると言いながら、選挙に負けるならば、それこそ各級機関の
無機能を露呈していることになります。
貴党の誇る民主集中制は機能していますか。もし機能していると強弁すれば、貴党
の未来はありません。党中央は、そう簡単には機能しないと考えてこそまともです。
貴方の党は、時代の変化に対応していると言い切れますか。もし、言い切れるなら
ば、かつての2つの選挙での敗北の説明か出来ません。
2中総で言う、2大政党のうねりに巻き込まれたというなら、それは結果を原因に帰
する論理でしかありません。皆笑ってしまいます。
これは、小泉人気の時と同じで、貴党のような科学的な党がとるべき立場ではあり
ません。
問題は、主体的原因に求めてこそ真実が明らかになるのではないですか。先の2中
総の総括においては、多くの国民の失望を生んだ事を真の総括とすべきでした。
でなければ、貴党は、科学の党と自認しつつも、誰一人科学的方法論を理解できて
いない事になります。
民主集中制と科学的方法論は不可分のものです。なぜなら、科学的政治方法論にお
ける組織論は、党内を有機的に結合させ、そのエネルギーを国民の意識に結合させる
唯一の方法論だからです。それは自明の事であり、その公理なしに科学的党は、その
根拠を持ちません。
繰り返します。党内における自由な討議と党中央の科学的方針の結合によって成立
し、よって、あらゆる予測を可能にするものです。しかし選挙結果は予測できなかっ
たじゃないですか。
いま、民主に関する抜本的改革が必要であり、間違いを正す勇敢な取り組みが新た
な前進と活性化を可能にします。
科学的な党として、真摯に真の総括と展望を望みながら、貴党こそが科学の党であ
ることを証明していただきたいと希望します。
貴党へのメールはこれが最後です。
私が貴党を見放すのか?貴党が心ある党員と国民を見放すのか?
思えば、私が県党の勤務員時代、それは20年前、今のままでは、この党の未来はな
いと日高修県地区常任に話しましたっけ。
昔話はともかく、誰が一体誰が 不破さんや志井さんを含めて一体誰が、この国が
とてつもない不幸な大きなうねりに、巻き込まれていく事を予感しただろう。私はそ
の時、確実に予感していた。今の党の姿に成り下がる事を、そして、この日本を救う
党がもはや存在しない事を・・・
山本進さん、この党へのメールは私の提言からすれば、矛盾するものでしょう。
しかし、何度も党への提言を書いたにも拘らず、無視され、結局敗北を座視せざる
を得ない中で、私は気付いたのです。
一つは、党の民主集中制が時流に取り残されている事。
第二に、党の科学的方法論の欠如が現在の敗北に繋がっている事。
第三に、党指導部が真の指導部としての機能を果たしていない事。
以上を踏まえて、私は、党の改革連盟というような提言の組織を立ち上げる必要を
感じるものである。
何故なら、党中央に任せて改革は機能せず、つまり時流に埋没しかねない状況の中
で、党の役割と政治的方法論を明確にする必要を痛感するからである。
これは、分派ではない。党中央がそう断じたとしても。
これは、真にわが国を憂い、現在の党の実態を憂い、そのきわどさの中で党の果た
すべき役割を根源的に指摘するムーブメントであり、ゆえに、真に、党の発展に寄与
するものだからである。
分派とは、党中央の意に即わないものを断罪する伝家の宝刀であった。しかし、党
の凋落を座視できないものの声に耳を貸さない党指導部たちこそ、分派だと言わなけ
ればならない。つまり、彼らは、批判し提言するものを認めない限り、彼らこそ分派
であり、大多数の批判こそ主流であるべきである。