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10代のがくせいさん、私の考えです

2005/01/09 とおりすがりN 50代 会社員

 夏自然災害の被害にあわれたという、10代の学生さんへ

 私の『寄らば大樹の陰さん』への指摘について『鋭い指摘』という評価ありがとうございます。私は50歳ももう半分行ってますから、孫のようなあなたにそう評価されて複雑な気持ちです。私はこれまで、社会主義というものの理想についてはそれなりに評価し、それが人々を幸福にするんじゃないかと考えてきましたから、まあ、同罪と言えば同罪なのかもしれません。

 だから、仮に『寄らば大樹の陰さん』が私の疑問にまともに答えられなかったとしても、その心情は理解できるので、とことん追及しようとは考えていません。むしろ、私にとって重要なのは、社会主義を目指す方々が『社会主義が人々を幸福にするのか』という疑問に真摯に答える努力をしてくれるのかどうかを見たいのです。それによって私の考えも改めるべきは改めようと考えているところなのです。

 結局社会主義を実現するのは人間ですから、その『人間』とその『人間が考えていること』が多くの人々に支持されるかどうかにかかっています。そして、支持されるかどうかは『社会主義が人々を幸福にする』という道筋なり、社会の仕組みなりをきちんと私たちの前に提示し、疑問に対して納得が行く議論をするかどうかにかかっているでしょう。『社会主義が人々を幸福にする』というのは公理ではなくて、努力の結果なのです。ですから、ソ連の社会主義が崩壊し、東欧の社会主義が崩壊し、中国の社会主義が資本主義的政策を取り入れているという現実を見れば、結局今までのところ社会主義は人々を幸福に出来なかったと言わざるを得ないのではないでしょうか。

 スターリンが官僚国家を作ってしまったところに問題があるというのなら、何故社会主義の社会が官僚国家となってしまったかということを考える必要があるのではないでしょうか。北朝鮮を見ても中国を見ても結局官僚国家なんですね。さらに官僚国家は何故そういうことになってしまうのかという分析ではないでしょうか。問題は(全てとは言いませんが)計画経済を推進するには、個々の社会の構成員がばらばらにやっていては計画は作れないので、政府が計画を作らなければなりません。民主主義的に国民の意見を吸い上げて科学的に分析して計画を立案する・・・まあ、理想的に言えばそういうものだろうと思います。しかし、これは大変に時間がかかる作業なわけで、毎年の天候に左右される農業をそうした計画経済になじむのかどうかは考えてみなければならないポイントでしょう。また、今回の津波のような大規模な天変地異が発生したような場合、それを社会主義的な計画経済の中でどう取り扱えるのかも問題でしょう。一見すると極めて強い統制的なしくみがあるから対応することが出来そうな気もしますが、余剰資金の蓄積や保有についてはあまり快く思われていないわけで・・・(文字化け)・・・。一国社会主義は成立しないとか、帝国主義者の巧妙な宣伝によってつぶされたとか、これまで失敗した社会主義は実はあんなもの社会主義じゃないんだというような反論ではまったく寂しい反論ではありませんか。おまけに、津波の災害まで金持ちだけ助かって貧しいものはさらに貧しくなるというような話にまでしてしまったら、どうなんでしょうか。自分自身の思想を無理やり正当化するために一生懸命議論をしているように見えませんか。ある意味、ちょっと哀れじゃないかとすら感じてしまいます。まあ、ハンドル名にケチを付けて、とおりすがりなのにいつまでもしゃしゃり出るなと言うこと事態、反論する種も尽きたという結果なのでしょう。

 で、問題は、私たちです。これから、日本には色々な困難が待ち受けていると思います。私たちの世代が作った700兆を超える国家的借金は10代のあなたがたの肩にずっしりとのしかかるのです。政府の財政担当のアホが作ったものには違いなし、私のような安月給で汲々としている一般市民が作ったものじゃないと言いたいわけですが、そう言い放って私は関係ないと涼しい顔をしてはいられないわけです。だから、こうした問題を立て直すことが可能なのは誰なのかをヨーク考えて選挙で一票を投じなければならないと考えるわけですが、これまでの反論を伺っている限り、少なくとも『寄らば大樹の陰さん』のような方々には政治を託すことは出来ないと判断せざるを得ないわけです。

 これまでの反論を伺えばそういう結論にならざるを得ないでしょう。だって、そんな人が政治の中枢に座ったら、財政赤字はやつらの責任だから奴らの財産を吸い上げて財政赤字を補填しろという程度の政策しか出せないでしょう。津波への支援も同じことです。金持ちに支援する必要は無いと、被害者の方を労働者と資本家を分けて、労働者の方にお金だけをあげれば済むと考えるだけのことでしょう。とりあえず、今困っている人に食料や医療の支援をすることは必要だとしても、同時に地域経済がきちんと動くような形の支援をする必要があるでしょうから観光業を営む資本を回復させる必要もあるでしょうし、労働者が雇用される環境を整備する必要があるでしょう。そして、ある程度裕福でお金を持っている人々がなるべく早い時期に再び観光旅行に来てくれるような整備をすることが必要なのだと思いますが『現地の人をアゴで使うような金持ちにはこれを機会に来られなくなる』というような形の支援が良いと思っておられる方に支援をしてもらうのはどうでしょうか?津波警報システムの導入には大きな資本投下が必要になるわけですが、一部の資本家のためのものだから不必要だ・・・(文字化け)・・・。そういうことを考えております。