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仁義なき戦い

2005/02/25 銀河 60代以上 画家

 ライブドア堀江貴文社長のニッポン放送株の買収が話題を呼んでいます。それはわたしたち市民の目からは手の届かない資本家達の争いであるのですが何百億と言う想像も出来ないような大金がマネーゲームのように動いているのに目を見張るばかりです。
 堀江はこっそりと日本放送の株を買い占めて乗っ取りをはかろうとし、大方42パーセントの日本放送株を買い集めたました。、しかし日本放送の子会社であるフジテレビと産経グループは慌てて株を買い集めたのだが25パーセントしか集められなかったのです。あわやこのままでは堀江に日本放送が乗っ取られるのではないか。まるでドラマのようです。するとどんでん返し。フジテレビと産経グループは汚い手を打ったのです。即ち新株発行という増資であり、日本放送はフジテレビに新株予約権を譲り渡すという対抗手段をとったのです。それもニッポン放送の発行済み株式は3280万株だが4720万のニッポン放送株を新たに取得できる権利をフジテレビにわたすのです。(1株5950円)
 堀江は商法違反に当たるとして、新株予約権の発行差し止めを求め、東京地裁に仮処分を申請した。 (1月25日)

 堀江は資金調達のために600億の自社株を外国資本に担保に差し出したがその株はすでに売り払われているとも言います。こうなれば大博打もいいところである。そしてライブドアの子会社も42億で売り払っている。
 そこで私たちは巨人阪神戦を見るようにはらはらして日本放送がどちらの手に落ちるかを見ているのです。
 ふと吾に帰ると今月の家賃の支払いが心配になったりしながらフジテレビは汚い、堀江頑張れなどといっているのである。
 だがよく考えるとフジテレビと日本放送の労働者は蚊帳の外なのです。誰が経営者になろうと関係がありません。資本家達は金儲けのために食い合いをしているだけで労働者はそれを見て会社のために働いてはならないと肝に銘じなければならないのです。会社はオマエさんのことなんかまったく金を生む機械しか考えていないのです。

 一体ヤフーなど日本の国家予算80兆円の4分の1の20兆もの資産を持つというから恐ろしい。その国家予算にしても40兆は借金払いで後の40兆で年間をまかなっているのだから、ヤフーに日本の半分を持っていかれる計算です。ヤフーから見ればライブドアなんか物の数ではない。昨日私はヤフーに9750円支払って窮屈になっているから言うのではないが・・・。

 一体ヤフーや楽天、ライブドアなどに集まった莫大な金とはなんだろうか。インタネット産業というが一体インタネットは何を生産しているのだろうか。何も生産していないのです。これらに企業はインタネットを通じて流通で儲けているのでしょう。いわゆるピンはねなのでしょう。すると流通される商品にこそ人間的労働の結晶ではないでしょうか。工場や農場などでの労働から賃金を差し引かれた部分が剰余価値であり、その剰余価値が資本家の利益として分配されているのである。
 日本とアジアの労働者が自分の労働力を商品にして賃金を受け取るのだが、その賃金がいかに小さいものかがこのマネーゲームからわからないでしょうか。一体労働者は自分の受け取る賃金の何倍の剰余価値を生み出しているのであろうか。われわれはやっと食って、寝て、生きているだけのことです。そのために労働をし(必要労働)のそれ以外の労働(剰余労働)を彼らに渡すのです。彼らは使い切れない資産を持ち、広い家と、高級乗用車と、複数の女性と、高級ワインと、血統書のついた犬と、別荘と、民主主義と、自由と軍隊と、警察と、監獄と、国会と、つまりなんでも持っているのである。
 私たち労働者と市民が国家権力を奪い取れば、もう他人の剰余価値のために自分の人生を売り渡さなくてすむのである。私たちはもう充分すぎるほどに豊かな生産力を持っている。私たちはアジアの全人口を5年や6年食わせるほどの生産力を持っている。生産手段の社会化ではなく生産手段の支配を労働者が持たねばならないのです。
 ラブドアやフジテレビはわれわれから儲けた金の奪い合いをしているに過ぎないのである。われわれはこんなものにうつつを抜かすわけには行かないのである。ともどもに打倒してやるから腹をくくれ。