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革命問題

2005/02/10 銀河 60代以上 自由業

ある意味で社会民主義化した日本共産党綱領で議会に多数を占めたからと いってそれは革命といえるかどうか怪しいと思います。
 革命とは国家権力を新しい階級が奪い取ることです。ところが日本共産党綱領 には労働者という言葉さえ「削除」され国民政党となのているのですし、天皇 制、自衛隊、安保条約、を認めているし大資本の存続も認めているから革命党と はいえずブルジョア政党の一つだと思います。ないのです。この党が議会で多数 を占めたからといって日本のブルジョアジーは恐れるほどのこともなく、反革命 の暴力があるともないともいえません。ドイツでは共産党が1800年代の終わ りごろに共産党が第一党になったことがありますがそれによって国家権力がプロ レタリアートに移行しませんでした。それはゴータ綱領かまたはエルフルト綱領 が権力問題を回避していたからです。正確に調べようとすれば出来るのですが、 大まかにということで今回は許してください。

 さてプロレタリア革命についてマルクスはかなり具体的に描いています。一応 社会主義革命を抑えておく必要があります。

一.土地所有を収奪し、地代を国家支出に振り向ける
二.強度の累進税
三.相続権の廃止
4.すべての亡命者および反逆者の財産の没収
五.国家資本および排他的独占をもつ国家銀行によって、信用を国家の手に集中 する
六.すべての運輸機関を国家の手に集中する
七.国有工場、生産用具の増加、共同計画による土地の耕作化改良
八.すべての人々に対する平等な労働強制、産業軍の編成、特に農業のために
九.すべての児童の公共的無償教育,今日の形態における児童の工場労働の撤 廃、教育と物質的生産の結合
 発展の進行につれて、階級差別が消滅し、すべての生産が結合された個人の手 に集約されると、公的権力は政治的正確を失う。本来の意味の政治的権力とは、 他の階級を抑圧するための一階級の組織された権力である。プロレタリア階級 が、ブルジョア階級との闘争のうちに必然的に階級にまで結集し、革命によって 支配階級隣、支配階級として暴力(強力)的に古い生産関係の廃止とともに、プロ レタリア階級は、階級対立の、階級一般の存在条件を、したがって階級としての 自分自身の支配を廃止する。(共産党宣言 マルクス著大内兵衛、向坂逸郎訳  岩波文庫 p.69)

 これが社会主義革命の一般的な内容です。
 プロレタリア革命がこの様なことを実現させようとするのであるから、革命運 動をあらゆる段階において弾圧し、芽のうちにつぶそうと権力は全力を傾ける し、革命運動が高揚期に入ったならば軍隊(自衛隊)、警察、あらゆる暴力機構を 動員するのは間違いありません。それを暴力的に倒してしまうのが暴力革命で、 暴力が襲ってきてからそうする(敵の出方論)のではなく、蜂起に備えていつで も準備しておくのが革命党の責務かと思います。そのことをおろそかにすれば恐 ろしい数の犠牲者が出ると思います。たとえば自然発生的だったが1989年の 中国天安門事件では非暴力主義が民主化の命取りになり、100万を越える労働 者、学生は人民軍に蹂躙されてしまったのです。
 1905年のロシアの革命が無防備な者であったために血の底に沈められてし まったが、レーニンは徹頭徹尾暴力革命論者でした。不破哲三がレーニンを否定 したがるのはレーニンが不破哲三を否定するからです。
 主観的な甘いヒューマニズムで考えるのではなくあくまで科学として考えるな らばそうなる以外にないと思います。
 この中で欠けている問題は米軍の存在です。日本の支配階級が危機に陥れば絶 対にアメリカ帝国主義に助けを求めるであろうし、日米安保条約はそのためのも のです。これらの暴力、軍事と戦う意思がないときには社会主義は永遠にこない と考えます。