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一般投稿欄

「過去へのこだわり」さんへのお返事

2005/02/11 人文学徒

 「過去へのこだわり」様。1月31日付け一般討論欄のお応え、ご苦労様でし た。また、ありがとうございました。「樹々の緑」さんへのお応えをあれこれ考 えていて、またちょっと都合もあって、お返事が遅れ、すみません。

 「こだわり」をどこかで語りたいと悶々としてきたということは僕も同じで、 お気持ちは良く分かります。また、僕の党の惨状分析への同意も嬉しかったで す。ただ、「今なお奮闘に敬意」はくすぐったい気分。席があるのかないのかと いう状況ですから。ただ、辞めてないということ、辞めさせたという通告もない ということは確かですので、党員欄でも喋っているのですが。

 党についての欠陥体験の数々。拡大だけ、大衆運動軽視、民主集中制、他の民 主勢力に対するセクト主義、労組方針の誤り、政策の大衆迎合、幹部政策の誤 り、議員へのひきまわしなどなど。そして、公務労働論、教師論の実行の看板倒 れにまで語り及ばれたこと。本当に様々な体験、悩みを僕もあれこれ思い出しつ つ読み進み、興味深かったです。そして、これらの党欠陥の一つ一つは大なり小 なり「現象としては合っているのだろうな」と、僕も思い当たるところありでし た。党としては間接的な欠陥というのも含めてですが。ただ、これらを全体とし て関連付けて、「総体としての本質」に迫ることを、もう少しして欲しかったと いう印象を持ちました。そうしないと、欠陥の構造、質が究明、確定できない。 すると、現在の党に希望があるのか否かもはっきりしない。とすると、「解党主 義」の是非云々も本来言及不可能ということになりませんか。僕自身が全面的分 析ができているなどと言えるわけもありませんが、9月の「惨状の本質」で述べ た民主集中制下の「真理解釈」独裁という面と、1月1日投稿などの「客観主義 哲学」、「実践概念の無理解」という2点は、他の全ての欠陥とは同等には並び 得ず、他を規定するような大きなものと、僕は考えてきました。つまり、この二 つが直らないならば、見込みはないなと僕は考えるわけです。この二つの欠陥の 大きさについても、民主集中制下では普通の党支部や個人はこれを部分的にしか 見られない訳であって、全体が見えるのは幹部会古参者だけ。僕がそこの立場、 歴史的資料なども持ってこれを見直したとしたら、もっともっと深刻にならざる を得ないことのような気もしています。まー基本的に今のままなら死ぬまで見届 けていくつもりですけれど。

 さて、貴方が指摘された公務労働者の問題は確か「機械的労働者論」と言われ たものの帰結みたいですね。大阪市などの保母さんが「長時間保育、産休明け保 育なんか子供に良くないから、我々は認めない。父母が会社から『子育てができ る条件』を勝ち取ってくるべきものだ」とつき返して、公務員としては実質サ ボって来たというような。あの問題では全労連系が正しかったのははっきりして ますが、彼らがそうなったことについて、吹田市などに見るように市民運動の影 響が決定的だったと僕は思います。そうして、先行したところが今、苦しんでい るはず。しかしそこで言いたいんですが、そういう自治体(労働者)が悪いわけ じゃないですよ。住民とともに自分らの力で苦労して取った条件なんだし、不均 等発展(公務員も含めた労働者全体での、さらに公務労働者内の)のあおりを受 けて、今かわいそうだということでしょう。現在の状況、世論に合わせて譲ると ころは譲らねばならないという問題は、本来の歴史的重大総括点とは別のことで はないでしょうか。世が世であるならば、そして今にもう一度必ず、吹田の一時 期のような行きかたをみなが取れる時代が来るという、そういう性格のことです らあるんじゃないでしょうか。とそういう具合に、具体的問題でも結構総括、分 析は難しい。

 公務労働論を否定して、機械的労働者論のようにやってきた所は論外として、 つまりそこの労働条件がいまさら住民に支持されないのは当然としても、全労連 の公務労働組合(教員も含む)はいろいろなのではないでしょうか。公務労働論 や教師論の見本のようなところも部分的にはあったはずです。特に保母さんの組 合にはそういう職場、単組が確かにありましたから。そのある部分は共産党の一 般的指導部よりもはるかに正しく、水準の高い苦労をしているところもあったと 僕は確認できたつもりです。そういう所の支部を、共産党は指導などできるはず もないとも思いました。そういう支部はそのことまでもよく知っていて、党の重 点方針を適当に取捨選択するなど、党から自立しており、また適当に党を使うこ とも心得ていた。おまけに、党は忙しいだろうからなんて変な配慮までしてね。 その配慮がかえって党幹部の熟練を遅らせ、党が地方政治の表面に出ざるを得な い時などにはよく重大な失敗をするようになって、県委員長が辞任するなんてこ ともありましたね。

 以上の公務労組とそれに関わった党への見方は基本的には、貴方と同じなので しょう。それを他の戦線にも一事が万事というように捉えられるということに なったら、「顔を洗って出直そう。やりかた、体制も根本的にえて」と言う者が でても不思議はないのではないでしょうか。

 今回はこれで失礼します。