2002年ノーベル物理学賞受賞者、東大名誉教授の講演会は物凄く人気らしい、小柴のジイチャンの話を聴いた大人はみんな「小柴ファン」になるそうだ。
昨年の11月29日東京で「21世紀臨調」と「全国生産性本部」が共催すのフォーラムが開催された。
財界・政界を初め、この国のトップを自任する連中の仲間内のフォーラムである。
小柴昌俊氏は「教育を問う」と言う特別講演を、えらいさんを前に、面白おかしく展開したらしい。
ご存知の様に、この国の科学者と称する人々はすぐ慢心してしまう、あの江崎玲於奈先生は「人間の遺伝子情報が解析されもって生まれた能力が分る時代になって来た」「自分でどうにもならないものは、そこに神の存在を考えるしかない」「能力の備わっていないものがいくらやってもねぇ」等といずれDNA検査で全てが決定されると言い切った。
そしてあの200キロ上空を飛んだだけの「宇宙飛行士」毛利衛先生も、NHKの番組で子供を前にして自説の能力主義を吹聴した。
さてそれでは小柴センセイはフォーラムでなんと言ったのか。
今の教育には「能動的で”主客分離”の認識が不足している」とした上で、「ゆとり教育などは単純な教育者の手抜き」「ゆとりを活かすには精神的土台がないと無理だから、子どものころに与えても仕方ない」それゆえ「小学校高学年から中学校までがいちばん記憶力がよいから、その時こそ詰め込み教育をするべきだ」と仰ったそうだ。
優秀なものを分離して集中的な詰め込み教育で、ノーベル賞が取れる教育をすべきだと言うのである。
しかしあの石原慎太郎を筆頭に、三浦朱門といい、将棋の米長センセイといい、教育に携わりたがる部外者は何故こうも身勝手極まりないのか、子供達が教育の主人公である事を忘れた連中は、さっさと退散してほしいものである。