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中国反日運動の真実、歪曲に騙されてはならない

2005/04/25 寄らば大樹の陰 50代 苦闘するフリーター

 この度の中国の反日運動について、小泉純一郎の定例記者会見での「あれは中国の国内事情からだとおもいますねぇ」との無責任な発言を始め、日本政府やテレビなどのマスメディアは、「あの騒動の原因は中国の国内事情にあり、中国政府、中国共産党が国内の不満のガス抜きの為にわざとやらせているものであり、日本側の被害の補償と謝罪要求は正しい」などと盛んに流している。
 そしてその理由は開放市場経済主義導入がもたらした「世界の工場」的な海岸部の急速な発展に対し、取り残された西部や奥地の農村部の不満が爆発したものだとさえ言っている。
 だがこんな都合のいいウソはすぐばれてしまう、なぜならこの間、反日運動が爆発したのは、「恵まれた海岸部」上海や広州、杭州、アモイなどが中心であり、学生や青年労働者など「比較的裕福な階層」の決起だからである。
 中国奥地で起きた反日運動は「成都」などごく一部だ。
 またこの事は反日運動と連動するかの様に発生している、日系企業工場で連続的に発生している大規模なストライキでも裏付けられる。
 かつて中国の工場進出が本格化し、日本企業の空洞化の危機が叫ばれた時、「日本で作るより中国で作ったほうが8倍の利益が確保出来る」と云われた。
 事実、中国進出して成功した日本資本は、長期不況にもかかわらず潤いを見せた、しかしそれは別の視点から見れば、まさしく中国人労働者の労働力の収奪、買い叩き以外の何物でもない。
 そして今回の「ユニデン」や「太陽誘電」のストライキが明らかにしたことは、日系企業工場では現在でも、その低賃金が改善されず継続されていること、「世界の工場」が、実は労働力の買い叩きの現場であり、労働者収奪の最前線であることなのだ。
 確かにこの事は「中国の内部事情」かも知れない、中国共産党の一党支配の下で継続される市場経済・開放経済と言う基本的な矛盾、本来なら労働者自己解放によってもたらされる生産力の向上が「外資導入」という歪な形での処理されている中国が抱える根本的な矛盾である。
 中国とは、この大規模ストライキで表面化したような「基本的矛盾」を多数抱え込んだ体制であり、やがて破産し大爆発することは間違いがない。
 しかし今日発生している「反日」の運動の真実・原因は「恵まれた海岸部」での余りにも不当で安い賃金への不満に加え、まさしく彼らが正面から掲げいる、日本の金に任せた国連常任理事国入り策動であり、つくる会教科書や小泉の靖国参拝など歴史歪曲、東海沖ガス田資源略奪、魚釣台・尖閣列島問題、更には石原慎太郎などによる差別排外主義、沖ノ鳥島漁業開発問題、そして片方で中国の軍事力強化反対など言いながら自ら今やアメリカに次ぐ世界第二位の軍事大国化した日本への警戒感など「日本が先に謝罪し謝る」ことが中心なのである。
 小泉やその意を受けたマスメディアが言う、中国側の暴力、中国の謝罪と補償という要求は、事の本質を歪めた日本の許しがたい居直りである、これはイラク戦争に例えれば、米英占領軍に対する武装抵抗勢力の闘いを、暴力と非難する事と同じなのだ。