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癒しの人

2005/05/16 寄らば大樹の陰 50代 苦闘するフリーター

 ご存知「姜尚中」は「癒しの人」と言われる、在日としての労苦を感じさせず、 冷静で整然とした論理、ほっそりとした顔立ちもその人気のもとだろう。
 だが人気があり、論理では勝てるが、海千山千のいい加減な論敵には正直殆ど勝て ていない、故に「癒しの人」と言われるのだ。
 「テレビ論壇」の御仁たちには、どうしても「転向」と言う問題が避けて通れない、 「激論タイプ」もやがて穏健になり、重鎮としての席を占めるに従って転向して行く、 姜尚中には、ファンの人々の夢を壊さないためにも、もっと頑張って欲しいものだ。
 さて私の身辺に、ある活動的な人物がいた、彼の持論は決まって「マスコミ・マス メディアが頑張ってくれれば、世の中はよくなる」であり、「ヨーロッパにはいいも のが一杯ある、日本人は学ぶべきだ」だった。
 マスメディアの良心を信じ、イギリスの社会福祉制度、オランダの「ワークシェア リング」などを絶賛した、彼は自分が読み知ったことは、みんな素晴らしいことであ り、凄いことだと宣伝してくれた、しかしこのところ私たちの集いにはさっぱり姿を 見せなくなった、流石にこのところの世の中の激変と、マスメディアの転向ぶりや、 EUの変化についていけなくなったのかも知れない、彼にとっての癒しの場、拠り所が 崩壊してしまったのだ。
 世の中に抗して生きるには、やはりそれなりの覚悟と居直りに似た決意が必要だ、 癒しや他人依存には限りがある、また党とか組織に頼るのも限界がある。
 自己確立が出来ていれば、如何様にも対応出来るが、それでなければ、信じていた ものがある日、突然変わってしまうと、その人の生き方そのものが変容を余儀なくさ れ、結果としてまごつき、混乱してしまう。
 挙句の果て、客観的に見て従来の立場と180度変えながら、それに気づかぬ人も いる。
 このサイトにもよく出てくるが、信じていた組織や党に、いきなり梯子をはずされ て、信じていた希望を見失い、脱落して行く若者達はその典型でだろう。
 人生迷うのも良し、癒しに徹するも良し、しかし心の奥底には情勢に左右されず、 しかも観念に陥らない力のある柔軟性を持って生きて行きたいものだ。