5.15の一般投稿欄で、ランドルフィ様から、自衛権について貴重がご指摘があ
りました。私も、米日安保条約の制約から抜け出た暁にははたして憲法9条2項(戦力
不保持、交戦権否定)をどうするか、これは日本のおかれている極東地政学の現状か
ら具体的、実践的に検討すべきと考えております。
各種憲法アンケートでも、国民は、米日安保肯定+9条全項継続+自衛隊について
付記のパタンが多いのです。これを、ゆでがえると論難するのはたやすいのですがそ
のような国民意識を現実的存在として考えねばなりません。
ソ連崩壊で一部変わりましたが、極東は軍事緊張の焦点の一つです。北朝鮮核武装
問題、台湾問題、日本と周辺各国との領土問題、在日在韓米軍問題などなど。そして、
韓国がイラク侵略では米軍に積極的に協力しながら、同時に北朝鮮との対話路線を継
続し公然とした経済支援を強化しています。日本も、暗礁に乗り上げつつ、首相の2
回の訪朝とともに、イラクへの自衛隊派兵という状況です。こうして、日韓両国は、
日本の拙劣さが目立ちますが、北朝鮮へ米国とともに対峙しうることを留保しつつ、
対話もおこなうという綱渡り状態です。
問題は米国が、米国流自由と民主主義押し売り路線で、極東の緊張を高める発言を
繰り返していることです。このため、はざまの対米従属国家である韓、日は大変苦労
をしているわけです。
当面、米日安保の国民生活への歯止めとして、9条2項継続を強く主張すべきと考え
ます。また、現在の力関係では国連安保理常任理事国入りは米国の副官が増えるだけ
の結果であり、憲法にそぐわない負担が国民にくることからすると、見合わせるべき
だと思います。
しかし、仮に米日安保条約を廃棄する政策をもった政府が出来たときに、米国の出
方によっては、逆に9条2項を見直さざるを得ないこともあるかもしれません。この
問題は、このサイトではタブーかもしれませんが、米国からの自立と緊張関係、多数
の領土問題の存在という現実のなか、考えなければならないでしょう。私個人は、自
衛隊を特殊災害援助隊(仮称)に再編し、災害救難復興と追跡権のない国境警備隊機
能とすることを考え、PKOには文民と警察機能のある組織を派遣する国際協力方式を
提案します。