いよいよ、戦争改悪がおきつつある。
米国の始めたアフガンでもイラクでもよいが、ともかく戦争状況にはいってから、
先の世界大戦(最近は大東亜戦争と別名か)に劣らぬ、残虐な戦争惨禍が続く。といっ
ても、現状の悲惨は、戦況と同じく、全く伝わってこない。日本のメディアというメ
ディアが、報道管制下にあるから、当然であるが、代わりに、かつての何倍ものプロ
パガンダが横行する。
こと、日本では、あからさまな、戦争策謀に、米国からの要求に、まことしやかに
やれる余裕がないらしく、ぼろぼろ、ぼろぼろ、本音や意図が見えて零れ落ちる。
さて、米国民の58%が、「イラク戦争支持しない」と答えたという。日本では、
侵略戦争という言葉さえ、ついに使わなかった天下の朝日新聞も、戦争行動の小泉靖
国参拝を批判し始めた。国会前での拉致をネタにした「戦争挑発行動」も、しんぶん
赤旗と朝日新聞は今の所、つたえていない。
嬉しいことに、経済界からも戦争反対の声が上がってきた(党員用討論)。今まで、
戦争と経済は比例するかのような妄言がかいま見られたが、みながみな、資本主義猛
毒に冒されていないということがわかっただけでもありがたい。しんぶん赤旗だけで
なく、日経新聞にのるようになれば、たいしたものなのだけれど、日々の糧も得られ
ない今の私には、あまり、効果的な発言もできえない。
ところで、相変わらず朝のお茶の間TBSの感想であるが、みのもんた氏の戦争加
担は、すさまじい。
「郵政民営化法案」、修正案が自民了承とのことであるが、自民のなかでも、亀井
静香氏が棄権し、あと5人が反対とか。この五人の方の名前をしっかりと覚えておき
たいものだが、朝日新聞にはのっていない。
主婦やらお茶の間に人気のあるといわれるこのみのもんた氏だが、「小泉さんは問
題提議してくれているんですよね、自民党を改革するぞ!!といって、おもいきって
いい、反対などもあっても、こうして、収まる方向に行くんですから」というような
ニュアンスで、話をもっていく。
ゲストのコメンテーターも、いつものごとく、かわらない追従型に終始。公明党が
「選挙前だから云々」とか、派閥があるからどうのこうのとか、まったく、国民の経
済や社会生活への影響さえも頭にないらしく、どこの国の話をしているのかという感
じである。ここで、共産党の追求を「選挙のための批判」と攻撃することの意味がよ
くわかる。自らの胸にあることしか口には出ないのである。
それにしても、イラク戦争の始まるとき、「ここまできたら行く(イラクに自衛隊
が)しかないですよね」とか、「アフガン攻撃も、朝日新聞が、ピンポイント攻撃な
ら」と口火をきった記憶があるが、テレビ屋さんから新聞屋さん、または、これらに
勤めるサラリーマンさんたちのなんとも無邪気な(あるいは狡猾な)演出が、大きな
役割を果たしていることが分かるというものである。
この小泉の進める郵政民営化改悪は、しんぶん赤旗をはじめ、専門的な著書、例え
ば金子勝氏などの言を聞けばよくわかるが、歴代、中曽根の国鉄改悪に始まる、戦後
処理あるいは、戦争準備策動であることはいうまでもない。最近のJR事故がしめし
たように、国策の後始末として、多大な人命が失われてきた。当時、国鉄改悪=戦争
準備のために、マスコミが総動員され、「親方日の丸悪口」を喧伝し、国鉄=悪、民
営化=まるというよに、一億の民衆がこの国家的策謀を黙認した。結果は、各労働者
の自殺、組合員の生活を奪い、人生を破壊した。そして、日本の足である車両は、儲
けのために、数々の暴走を繰り返してきたのである。一般の人間が知らないところで、
人知れず、犠牲になっていく人々がいた。事件となって、公開されるときは、そうし
た因果関係などとはすっぱりと切り離されて、ただ、今の責任のみが問われてお茶を
濁すだけである。
こうした「国家的犯罪」はなにも、人の交通手段に限らず、今、全国の郵便局網に
及ぼうとしている。こちらは、通信手段としての、さらなる、人と社会の、根幹にか
かわることである。グローバルな高齢化社会に向う状況に逆行する政策である。郵政
民営化を皮切りにまた、大幅な人員淘汰、郵便局の何十兆にも及ぶ金がまた、銀行経
由で、あまい蜜釜に溜め込まれるのだろうか。しんぶん赤旗が郵政民営化することに
よって、600億の赤字と伝えていたが、金の動きがどこへどう向うのか、きっちり
と、分かりやすく伝えてもらえないものか。
石原都知事の新東京銀行が9%の利息での貸付で、中傷企業には何の役にも立って
いないことも、もう一つ、分かりやすく解説してもらいたいものである。銀行が0%
で金をかき集め、30%近い利息で貸すサラ金へまわすことで、どれほどの儲けがあ
るのかということも、つたえてほしい。このサラ金の儲けはでても、銀行にいった甘
い蜜は表ざたにならない。
各銀行が儲けに儲けて、小泉経由で、米国の戦争支援費となり、戦争公共事業でま
た、利権産業が膨れ上がる構図は、気味悪い。
サイパンに初めて慰霊に訪れたという天皇夫妻をまた、何度も何度もテレビや新聞
は伝えるが、私には、これも、根幹をぼかしたものを感じて気味が悪い。父親の大罪
の地にでむく行為は否定しないが、土下座ならぬ黙祷程度で、島の皆さんの心中を慰
撫できるのだろうか。言葉や行為で感じられるのは、昭和天皇の時代やおこないと今
をすっぱりと切り離し、平和の象徴としての演出を強要されているのではないかとの
感じがぬぐえない。否、天皇ご自身は素直に慰霊されたのかもしれないが、マスコミ
一体となった陰で操るものに、私は、これからのよりよい戦争策動に向ける意図を感
じる。