イメージとして「共産主義」は好まざるものとして完全に市民権を得ている。 私も「共産主義=自由が無い、官僚主義、独裁主義・・・」というイメージを強く持っ ている。共産主義の良し悪しはあっちに置くとして、これら悪しきイメージを覆して、 日本共産党(以後略してNK)が復活するにはどうしたらよいのか?
おそらく言葉や理屈で説得するやり方では難しいだろう。それが出来る位なら、既 存政党のなかでは最もスジの通った主張をして来たNKは、とっくに政権政党になれた だろう(社会党でもやったのだから)。
ところで問題点として感じるのは、例えば労働者がいつまで経っても労働者であり、 その権利を守るのは組合くらいしかないというワンパターンに陥っているのではない か?ということだ。
これは有史以来延々と続いているように思う。
そこで一つの提案だが、資本主義経済(資本家自由主義)下では資本を元に誰でも 企業を起こすことができる。今やNKは共産主義革命を実行することが出来ないばかり か、国会内でも風前の灯火だが、その代わりに、NKの主張が企業の内で具現化すると こうなるんだよ!というような、職場として理想的な会社を次々と興してみせたらど うか?
得られそうもない権利を主張する位なら、いっそ、それらの条件が満たされるよう な会社を自分達で作ってしまえばいい。他人様の会社でブーブーわめくより、自分で やったほうが早道というもの。で、その会社にと?都合の良い議員を養成して送り 出す。経団連や松下塾の向うをはるわけだ。
党費は浪費ではなく投資なのだよ。
公党の企業経営に制約があるのかどうか知らないが、それは頭のいい人がなんとか 切り抜けるしかない。さざなみ通信を読んでいると、知識層から労働者、経営者、色々 な人たちがいて、案外出来そうな気がするのだが?
これは昔の(今も?)創価学会とか、ヤマギシ、MOAなど宗教団体の勧誘手口に似 てなくも無いが、要は共産党的な会社とは、こんなにもメリットがあるんだよ、とい うことを世間に知らせることができれば、共産主義に対するイメージもアップできる のではないかと思うのだ。
逆に言えば、それが実現できないものであるのならば、共産主義とはどんなものな のかを一般人がイメージとして掴むことはできず、つまり自由の全く無い独裁主義と いう現行イメージが正しいとせざるを得ないから、共産主義の実現など到底無理だ。
さらに、現体制下で労働者にとって最も理想に近い会社が実現できないとしたら、 NK自体の存在価値も無いことになる。
共産のつく名前を変えるのも方法の一つではあるが、党もQ&Aで認めているように、 中身が同じなら、世間からの見方も同じ、つまり支持は得られないということだ。
拡大活動とサービス残業、除名と解雇、等など、言葉を入れ替えてみればいい。労 働条件の悪い職場で反共攻撃を受け、さらに仕事以外の党活動で無償奉仕をさせられ、 へたをすりゃパクられるなんて、あった話じゃないことに気付くだろう。
これが労働条件の見合う、分配の公平な会社だったとしたら、その会社が発展する ように営業活動とかに力を注ぐ甲斐もあろう。エネルギーの使い方を間違えてはなら ない。自分らが設立に参加した会社で、その労働に見合う報酬を受け取る。そのほう が精神衛生上も良い。理想的な職場としての企業を発展させ雇用の拡大も図るのだ。
党勢の拡大が雇用の拡大につながるとは、この不景気な時にこそ、望まれることな のではないか?
しかし、もし分配の公平な会社を運営出来ないとすれば、先に述べたように、それ は即ち共産主義、社会主義の不可能を意味する。代々木宮殿派では望み薄かもしれな い。
もちろん、運営がうまく行き、その方法が全土に行き渡った時、共産主義、社会主 義の成立を意味するか?というとそうでもない。しかし、そうした「善良な」会社が 支持する「善良な」議員が多数を占めることにより、社会的にも「理想的な共産主義 に近い」状態が実現したと言えないだろうか?
このことはNKに限らず、第三の勢力を結集して新しい政党を立ち上げる場合でも同 じで、要するに、経営能力の無い政党は所詮支持するに値しないと言うことなのだ。