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寄らば大樹の陰さまへ。

2005/06/20 全逓労働者がんこもん 40代 全逓労働者

 おっしゃる通り郵政部内には旧全逓(現JPU)と全郵政の二つの大組織があ ります。唯現状を御存知無いかもしれませんので少し説明をさせて頂きたいと存じま す。
 両者は郵政の分割民営化を巡っては、全国特定郵便局長会・大樹の会等とも共同行 動で民営化反対の行動を取っています。5月には有明コロシアムに三団体合わせて一 万人が集まって民営化反対の集会を開いたり、JPUの菰田委員長が全特の集会に出 席して、特定局制度廃止を求めてきた過去の取り組みについて謝罪したりしています。
 ここ数年の大会論議の中では全郵政との組織統一問題が論議されるなど、けして寄 らば大樹の陰さまの認識される様な状態ではありません。
 唯残念な事に、共同行動をとっている郵政民営化反対の運動の中身、あるいは職場 における労働条件の問題などで、労働者階級の立場を忘れ、戦前の逓信報国団の様な 物に変質しつつある事に危機感を感じています。
 例えば組合が主催して営業のための研究会を開く事が組織決定として下ろされてお ります。78~9年の反マル生越年闘争を闘って解雇された組合員は組織統一の弊害 になるとして追放されました。現在では組合員権を巡る裁判に勝利したため、除名は 撤回されましたが、解雇撤回闘争そのものは現在も放棄されたままです。
 「人事交流」と称した強制配転によって多くの労働者が馴れた職場から切り離され、 人間関係がずたずたに破壊されているのですが、中央本部は「職歴形成と人材育成の ために」として協力するばかりか、中央本部に批判意見を言ったり現場の労働条件を 巡って本部と対立している役員を公社と一緒になって排除する始末です。
 郵便局員とりわけ集配職員にとって転勤は、他の産業に従事する人と比べて特殊な 事情があります。何故なら一人前と言われる集配労働者は約一万から一万五千人の住 所氏名と実際の配達先を覚えているのですが、転勤するとゼロから覚えなくてはなり ません。従来であれば局に入ってから定年まで、本人が希望しなければ転勤は無かっ たのですが、そのために職場の人間関係は強固に築かれ、組合の団結にも反映されて きました。その団結を破壊する事が「人事交流」の狙いとして、業務運行に支障が出 ようとも人の入れ替えが行われています。
 職場の労働条件を切り捨てつつ、組合専従役員の労働貴族としての利権確保のため の「民営化反対」では何のための統一行動化分かりません。民営化法案が成立しよう がしまいが、職場の労働条件の内実は「民営化」が進んでいるのです。
 さて非常勤労働者・ゆうメイトの労働条件を巡っては、先日加古川郵便局と言う兵 庫県の郵便局で小包委託業者が労働条件の改善を求めてストライキを決行し、小包の 配達業務が一日ストップすると言う出来事がありました。加古川郵便局は中核派系の 拠点職場で、委託業者に働く労働者を組織したのは中核派系の関西合同労組です。も ちろん職場の組合員もスト支援の行動をとりました。闘うための統一は小さな歩みで すが進んでいます。
関西合同労組のホームページ