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やはりJR西日本は変わっていないその2、「背面監視」の実態

2005/07/25 寄らば大樹の陰 50代 苦闘するフリーター

 JR尼崎の大惨事から今日で丸3ヶ月が経過した。
 今日JR福知山線と神戸線を往復する用事があり、久しぶりに事故を起こした「新快速電車」に乗り込む事となった。
 平日の午後で比較的すいている、「してやったり」と先頭車両に乗り込むと、すっかり有名になったあの「背面監視」にでくわした。
 運転手は20代の若手、そして制服姿の同年代の若者が確認補佐役で同乗、懸命に同じ動作を繰り返して頑張っている、「無駄だな」と思うがこれも安全確保の第一歩と思い見ていると、居た居た、運転席にガラス1枚隔てた真後ろに、厳つい顔のネクタイ姿の男が、大きなメモ用紙を持って「いかにも私は監視役です」とばかり突っ立っていた。年齢は50代、若い運転手を威嚇する様に、大きなカーブや停車駅が近づくと盛んに赤ペンでメモを取っている。
 若い運転手は盛んに手差し確認し、その都度大きな声を出す、しかしその動作はまるでスターウオーズの「金ぴかロボット」のようにぎこちない。
 「型から入るが物事の基本」とも云われるが、本当にこれで安全が確保できるのかと疑問に思った。
 そしてそれはすぐ解消した、「背面監視」役の男が役目を終わって下車すると、忽ち運転手席に余裕が出てきた、動作がスムーズになり、運転手と同じ動作ばかり繰りかえしていた運転の補佐役も、乗客の乗り降りにも気を配るようになった。
 手差し動作と声の大きさには、さほど違いはないが、彼らが乗客の安全に気をかけていることを感じた。
 新快速から普通列車に乗り換えた時、それを一層強感じた、「鈍行列車」は一人乗務である、声は聞こえなかったが、動作がしっかりしていて、「事故など別世界の運転ぶり」に安心と運転手のプライドを感じた。
 ちなみに「背面監視」の男は、名札もつけず、私たち乗客にも何の配慮もせず、絵に描いたよう傲慢さで肩をふりふり下車した、こんな男がいるからこそ、尼崎の大惨事が起きたのだと思う、JRの体質は何にも変わっていない。

 JR西日本が「乗客の安全のため」に行う「複数運転」と「背面監視」とは一体なんなのか?それは「乗客の安全重視」や「社内風土の改革」などでは決してなく、ただ単に政府国土省に「こんなに改善に努力していますよ」見せる為だけのポーズと、批判された「日勤教育」と寸分変わらない強圧的で過酷なな労務管理でしかない。
 地図の上で神戸線はカーブの少ない路線である、しかし先頭車両に乗って見ていくと尼崎事故現場のようなカーブが沢山ある、特に感じたのはスピード優先の快速路線の方が、普通路線よりカーブが多く複雑だと言う事だ。
 このままだとJR西日本には(また東日本も含めて)大事故が再び三度起こることは必至と言うことだ。

 JR発足時より西日本の社員は64%に減ったが、走行距離はローカル線をカットしながら30%増加、そして営業収益は横ばいから減少気味なのに営業利益は完全な右肩上がり、これだけでもJR資本が安全や労働者を代償にして「利益優先」で突っ走っているかが判る。
 やっぱりこんな危険でスリル一杯の電車に乗るのは止めだ、多少時間がかかってもいい、今後も安全な私鉄に乗るように決めた。
 最後に、JR西日本は車掌も{契約社員化}する事を決めた、それも1年更新だと言う、「私たちの安全」はまた遠くになった。