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無差別テロについて(再)

2005/07/11 N.K. 40代

潤さんが-----

>このような愚かな行為は決して勝利しないし、人類を破滅に導くもの だ。北朝 鮮の拉致もアルカイダのテロも決して正当化してはいけない。

と書かれています。その通りだと思います。

 私は、かつのこの掲示板で、-------

>世界中で、官公庁、企業、宗教施設、市場、クラブ・劇場、交通手段 など一般市民の生活空間で不特定の者を殺傷することのみを目的にした犯罪テロが頻 発しています。こうしたテロ犯罪は、社会的な混乱・陰謀・恐怖を招来させる目的で 行われるだけで、社会対立を解決に導いたり社会構造の変革を促したりは絶対にしま せん。彼らの思想は「悪である敵は殺せ」だけです。そして、そのような「憎悪思想」 で若者たちを洗脳したあげくに「自爆攻撃」によて実行者自身を殺害させ「殉教者」 にしたてあげ、テロリズムを駆動・増殖させていくというメカニズムをつくりあげて います。
 そのような暴力と恐怖によって、「敵」を打倒し、自分たちの主張に屈服させると いう犯罪行為を容認する左翼・共産主義思想が、現実にそれに通底するする組織的犯 罪的行為を行ってきたことを想起すべきでしょう。たとえばソ連の強制収容所、中国 の文革、カンボジアでの大量虐殺・北朝鮮の国家テロなどです。

と述べました。(2003/9/3)
 私は、このテロ=暴力の問題を、「左翼」の人達に、根源的に民主主義の価値観・ 思想の問題として考えていただきたいと希望をしております。
 民主主義とは、対立する思想・見解の存在を当然の前提として、討論によって集団 の意思を決定していくものです。その根底には、異なる思想・見解を有する個々人の 尊厳を見いだす価値観があります。

 ブレアやブッシュが、アフガンやイラクで無辜の市民を殺傷する攻撃=国家権力に よる一種のテロ戦争の責任者であることを思い起こすこと、またその次元での一連の 蛮行が今回のロンドン・テロの背景にあることを語り批判することはさらに必要かつ 重要なことです。
 しかし、だからといって、ブレアやブッシュの「テロ批判」は正しくないとはいえ ません。なぜなら、彼らは、国民の生命と財産を保障し守る国家(行政)の責任者だ からです。彼らこそ、無差別テロという犯罪行為を処罰し、抑止し、人権を守る責務 があるからです。
 民主主義的原理(最低限の「ブルジョワ民主主義」)を前提にできない「解放」思 想(たとえば歴史的に存在した「プロレタリア民主主義」という空語)の欺瞞性(の 残滓)を徹底的にえぐり出せない人は、すぐに他のテロ(特に西側国家権力による) を持ち出して、無差別テロを免罪します。
 それが、評論家的な空語で終わっているうちは、まだ安心です。その空語がグロテ スクな現実なるのが、まさに共産主義の足跡に克服されずに累々と残された反民主主 義の惨状でしょう。