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やはり変わらないJR西日本の体質

2005/07/13 寄らば大樹の陰 50代 苦闘するフリーター

 JRを含む電鉄各社は夏到来に向け、最稼動体制に入ったと言う。
 この夏再びJR尼崎の様な大事故、大惨事が起こらないことを祈るのみである。
 ところがあの大事故からまだ3ヶ月も立たないと言うのに、JR西日本は更なるコス ト削減のために、車掌の業務を分割し、非常ブレーキなどの操作を行う運転従来の車 掌の他に、車内サービス屋や検札業務を中心とした車掌を設け、それを社員ではなく 定年退職者など子会社の契約社員で賄うと言う。
 私たちはこの前の大惨事の時、車掌職の役割の重大さ責任の重さを痛感させられた 筈である。
 非常ブレーキの操作、所管管理センターとの状況連絡と報告、非常時の乗客の誘導、 乗客の把握から、更に最近は「テロ」対策確認や携帯電話の使用禁止確認、女性専用 車両の確認など、運転手と一体となった仕事は息つく暇がないほどに忙しく緊張する ものではないだろうか。
 それを一部を除き契約社員化すると言うのだ、垣内社長の事故被害者への真摯な謝 罪と、安全重視経営への転換とはこんな程度だったのである。
 車掌による車内状況の的確な把握と乗客コントロール、そして運転手への情報伝達 は重要だ、この前の事故で運転手と車掌の相互の意思疎通の大切さも浮かび上がって いる。
 今回の措置は、はしなくもJR西日本が大惨事での107名もの尊い命すら、なんと は思っていないことをあからさまに示したと言える。
 私たちは事故での運転中止による私鉄への輸送切り替えに於いて、各私鉄改札口 にJR社員名札をつけた複数の職員が「頭下げロボット」のように突っ立っていたこと を覚えている、他の路線の運転手席に1人か2人が監視役を務めていたことも知って いる。
 JRはもしこれ以上人が必要なら、先ず1047名の闘争団の労働者を、そして心な らずも退職に追い込まれた元国鉄の労働者を再雇用すべきである。
 契約社員の採用について国労は抗議している、契約社員車掌の職務拡大の恐れは、 最高速度の来年春からの復活と共に、JRの常套手段と考えるべきであろう。
 労働組合は断固として車掌の契約社員化に反対すべきだ、そして私たち利用客もJR に対する厳しい監視の目を怠ってはならない。