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経団連会長・奥田碩の自民党支持表明について

2005/08/30 寄らば大樹の陰 50代 苦闘するフリーター

 8月29日、経団連会長でトヨタ会長の奥田碩会長は今次総選挙について「自民党を支持する」ことを公然と表明した。
 郵政民営化など小泉首相が推進する「構造改革」を支援するものだ。
 経団連の衆議院選挙での自民党支持表明は1993年以来と言う。
 このさざ波では、奥田会長の人間性が好きだとか人間的やり方を支持するとかの意見があったが、奥田会長は全世界的に広まってしまった労働者を搾り取り自由や自発性を奪う「トヨタ看板方式」の創設者であり、労働者に正面から敵対し抑圧してきた輩である。
 トヨタが稼ぎ出した年間一兆円以上の利益は、文字通り労働者の血と汗から搾り取ったものであり、容赦のない下請けの工場のコストダウン、ブラジル人など外国人労働者の差別と搾取の結果でもある。
 1995年経団連(当時の日経連)が発表した「新時代の日本的経営」は、一割のエリート正社員以外はパートや派遣、請負などで賄えばいいとする労働者の非正規雇用化の号令であり、奥田碩は今の年収200万円時代の原因を作り出した資本家階級の代表者であり、その決意表明であった。
 経団連・奥田はその後も教育基本法の改悪、憲法改悪など政治的立場を都度公然と表明し、小泉自民党政権を支えて来たのである。

 パートや派遣など時給850円で働く労働者が週40時間労働で稼げるのは年収170万円がやっとである、これでは結婚はおろか労働力再生産としての満足な生活維持すら出来ない、年収200万を稼ぐには年中無休で働くか、アルバイトなど別の働き口を見つけるしかないのだ。

 経団連・奥田はこの凄まじいと言うしかない年収200万円時代を作り出した元凶・張本人である、それがこの階級社会の支配者として政治的発言や提言を繰り返しているのだ。
 まさしくトヨタなど大資本によって労働者・庶民の人間破壊が行われているのだ、私たちにとって打破すべきは、残念ながら、郵政民営化でも年金の問題でも、消費税増税でもなく、これら労働者が搾取され歪んだ生活を強いられているこの社会であり、その制度を根本から問い直し覆す闘いである、表面ではなく現代社会の実相を根本から見直して行こう、小泉や奥田に騙されるな、この政策を推し進める政治委員会・小泉政権にNOを鋭く突きつけなくては何も変わらない。
 総選挙とは残念ながら今の政治システムの中で、合法的に私たちに与えられた唯一の機会である、そこで日和見ったって何にも出て来ない。
 資本家どもに幻想を持つのは止めよう、人間性や施しを求めるな、甘い構造改革などの言葉に幻惑されるな。
 選挙の中にも画された真実がある、闘い戦い抜いて、社会そのものを変革していく芽を見出して行こう。