8.15「党員投稿」欄の山川太郎様の詩、特に「正しい事を言っても、勝つ気が
なければ、相手の心に届かない」に、私の8.19「一般投稿」欄の駄文はかなり集約さ
れます(かなり、というのは、どの政党にせよ主張が正しい事かどうか疑問な部分が
あるからです)
さて、8.5,8.8「現状認識と対抗戦略」欄の原様の力作を読み直しました。そこで、
気がついたのは2点です。
(1)人々は政治の体験を通じて、党派を知る。
(2)人々は変革を求めている。
(1)について:
このサイトができたきっかけと思いますが、1990年代の後半、共産党の議席が大幅
に伸びた時期がありました。国政選挙で800万票以上取ったこともありました。それ
は、共産党の政治路線が多くの人々の心をつかんだからでは必ずしもなく、まして同
党の組織が大きくなったからではなかったのです。
94-97年の自民、社民、さきがけ政権で、旧社会党の左派が首相になっても世の中
はあまり良くならず、後半の橋本内閣では小泉流の前駆のような6大「改革」に取り
組もうとし、結局、都市銀行・大証券会社がつぶれるほどの経済失速状態になったと
いう現実がありました。また、当時は、現在の民主党のような衆参地方議会にわたる、
「受け皿勢力」がありませんでした。公明党ー創価学会は、衆議院でこそ新進党に入
りましたが、参議院や地方議会は「公明」の名を残しました。このような政治の体験
の際に、旧社会党支持層の「雨宿り」のような形で、共産党の票や議席が増えたので
した。
(2)について:
小泉首相は、自民党を壊してでも・痛みを伴っても改革すると公言し、確かに実行
しています。そして、人々は、現実生活に痛みを覚えても(否、覚えるが故に)、幻
想やマスコミの論調(例えば、「郵政民営化」論に読売、朝日、日経、毎日、産経の
各紙と関連民報TVが賛成)もあり、現状を変えて欲しいと願い、それに小泉流が適合
しやすいのではないでしょうか?だから、参議院で否決→衆議院解散(農水相を罷免
してさえも閣議決定を強行)するような姿勢に、支持率が高まるものと思われます。
(1)(2)から考えて、人々の心をつかむには、「日本をこう変える。そのため、こん
なプロセスをとる。リスクはあるが、その先にはかくかくの希望が開ける」を打ち出
すことがやはりいると思います。戦う前から「たしかに(!)野党」ですでは、いか
がなものでしょうか? また、(1)からすれば、民主党政権ができることが、原様の
ご論のように、人々の政治の体験となるものと思います。その時に、変革のビジョン
が明確に・現実味をもって示されていないと、「雨宿り」にせよ、受け皿にならない
でしょう。さらに、自公を利することが明白な、小選挙区でのほとんど悉皆立候補は、
各紙やTVで多々論じられているように、小泉「改革」間接賛成か、もしくは、主張は
どうあれ政治的には現状維持・守旧的と思われてしまうではないでしょうか?
これらのことは、昨年に同党が決めた新しい綱領の政治路線そのものが、現実政治
という場面で試されていると、私は思います。