今回の総選挙による圧勝で小泉自民党は、これまで以上に新自由主義路線へと傾斜を強める結果になった。
これに最大野党、民主党も加わり、国政における新自由主義を標榜する政治勢力は圧倒的になりつつある。
これらの議員達は言うまでもなく、新自由主義政策の推進に合致した改憲を志向している。
これに対し共産党、社民党などの護憲勢力は、小選挙区制という現行選挙制度のもとで有効な対抗策を示すことができず、後退を余儀なくされている。
現在の選挙制度下で勢力を奪回するには、新自由主義政党に対抗できる第三極を早急に作り上げねばならない。
少数野党が各々第三極を名乗っていても、それは決して有効な手段とはならない。
第三極を形成するには、遠い未来への「主義」をとり合えず棚上げにし、小異を捨てなければならない。
そのためには、政治課題として差し迫っている改憲に対抗する軸として、護憲を核にしてまとまるのが最も良いだろう。
何よりもまず、自衛隊の海外派兵を可能にしようとする戦争推進勢力に拮抗できる、第三極としての野党勢力を、早急にまとめ上げる必要がある。
共産主義だの、社会主義だの、社会民主主義だのと議論している時間はもはや残されていない。
これを実現できるのは、実のところ共産党の決断と努力によるところが大きい。
第三極の対抗軸が形成される時、大多数の無党派市民は始めて政治に新たな可能性と期待を見出すに違いない。