投稿する トップページ ヘルプ

一般投稿欄

日本共産党への諫言

2005/09/13 無党派市民A 40代 会社員

日本共産党への諫言

 共産党は社民党とともに、国政の場においてなくてはならない政党のひとつであると思う。
 ところが今回の衆議院総選挙でも、共産党は議席数を増やすどころか前回議席数をなんとか確保維持するにとどまった。
 この結果は、現行選挙制度の下では、依然として長期低落傾向に歯止めがかかっていないと見るのが妥当だろう。
 そこで今度の選挙戦を通じて、共産党に対し感じたことを何点か指摘しておきたい。
1.なぜ小選挙区で議席を確保できないのか?
 現在の小選挙区比例代表並立制は、言うまでもなく小数政党にとって不利な選挙制度である。
 公明党の選挙協力という後押しのある与党自民党に対して、野党側は旧来の民主党、共産党、社民党に加え今回は国民新党、新党日本などが新たに加わった。
 こうした野党政党の乱立状況では、共産党が最初から小選挙区において議席を確保することなど、到底無理である。
 そんな状況下で、やみ雲に候補者を立てても死票を死屍累々と積み重ねるだけではないか。
 今回の選挙では、初めて全選挙区に候補者を立てないという方針が示された。
 このこと自体は一定の評価ができるのだが、それでは立候補者を立てた選挙区で勝ち目のある戦術をとっているかというと、甚だ疑問である。
 得票数を争っているわけではないのだから、小選挙区でいかに議席を確保するのかという現実的戦略を提示することこそが、責任ある野党の使命というものである。
 今後、他党との選挙協力も含め、もっと大胆な議席確保に向けた取り組みが必要である。
2.「確かな野党」というキャッチフレーズにはうんざり-紋切り型の言葉の使用は慎むべし
 改憲、新自由主義を標榜する民主党が第二の保守であり、本来の野党的役割を果たしていないという共産党の主張は正論だ。 しかし、今回の選挙戦では党本部から指示が出ているのかいないのか外部の人間には知る由もないが、党幹部から各選挙区の立候補者までが全てインタビューや討論会の席上で、「確かな野党・日本共産党」というワンパターンのキャッチフレーズを繰り返していた。
 誰もがまったく同じ言葉を使う、これでは上から下まで顔のない金太郎飴のように思えてしまい、却ってマイナスイメージではないのか。
 仮にその主張が正しいとしても、それが各人の言葉で語られないと、有権者の心には響かない。
 このような紋切り型の言葉は、「確かな」のみならず「きっぱりと」とか他の言葉にもしばしば見受けられる。
 顔の見えない共産党というマイナスイメージを払拭するならば、有権者に対して候補者各々の自らの言葉で語り、個性のある論陣を張ってほしいと思う。